情報種別:海外安全情報(広域情報)
本情報は2015年10月14日に失効しました。

エボラ出血熱の発生状況(その34)

2015年09月11日
 西アフリカのギニア及びシエラレオネでは、エボラ出血熱の流行が継続しています。5月に終息宣言がなされたリベリアにおいては、6月に新たな感染者の発生が確認されましたが、9月3日に再度終息が宣言されました。
 WHOの9月9日付の報告では、同月6日までの全世界の感染者数は累計で28,183人、うち死亡者数は11,306人です(流行終息を発表したナイジェリア(感染者数20人、うち死亡8人)、セネガル(感染者数1人)、スペイン(感染者数1人)、マリ(感染者数8人、うち死亡6人)、英国(感染者数1人)及びイタリア(感染者数1人)を含む)。

1.ギニア及びシエラレオネ
(1)WHOの9月9日付の報告によれば、ギニア及びシエラレオネにおける感染者数は以下のとおりです。
  ・ギニア:感染者数3,792人(確定患者数:3,338人、可能性の高い患者数:452人、疑いのある患者数:2人)、うち死亡者数2,530人
  ・シエラレオネ:感染者数13,683人(確定患者数:8,699人、可能性の高い患者数:287人、疑いのある患者数:4,697人)、うち死亡者数3,953人

(2)WHOは2014年8月、西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行に関し、「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC、Public Health Emergency of International Concern)」を宣言しました。
 2015年7月2日、国際保健規約(IHR)緊急委員会第6回会議が開催され、同委員会は、西アフリカにおけるエボラ出血熱の流行が引き続きPHEICに該当すると結論付けています。また、同委員会は、全ての国々に対し、国際的な渡航や輸送に関する不要な干渉は避けるべきであるとの勧告を改めて確認しています。

(3)シエラレオネでは、最近は新規感染者の報告数が週0~1名となってはいますが、9月10日現在、同国政府は引き続き全土を対象に非常事態宣言を発出しています。

(4)ギニアでは、2015年に入ってからは新規感染者数や感染地域が大幅に減少し、最近は新規感染者の報告数が週1~3名で推移していますが、引き続き首都コナクリ市及びデュブレカ県で新規感染者が報告されています。ギニア政府は、昨年8月に発出した国家緊急衛生宣言に続き、3月28日に「強化緊急衛生宣言」を発表し、エボラ患者が多く発生していた沿岸地方7県(フォレカリア、コヤ、デュブレカ、ボケ、ボファ、キンディア、フリア)及びコナクリ市を対象に、エボラ出血熱の流行終息に向けた対策を強化しています。ギニア政府保健当局によれば、同宣言はゼロ・ケース達成まで延長されました。また、エボラ出血熱対策に精力が注がれており、コレラやマラリアなど、エボラ出血熱以外の従来の感染症対策が手薄になっているため、それら感染症に対しても一層の注意が必要です。

2.リベリア
(1)リベリアでは、10,666人が感染、うち4,806人が死亡しましたが、連続して42日間新たな感染者発生がない状態が続いたため、5月9日に流行の終息が宣言されました。これを踏まえ、外務省においても、2014年8月8日に発出した「感染症危険情報」において、5月10日付でリベリアを対象国から取り下げ、厚生労働省は同11日、検疫所における日本入国の際の健康状態の監視について、リベリアを対象国から除外する旨発表しました。
(2)しかしながら、6月29日、リベリア保健省は終息宣言後、初めての感染者を確認したと発表しました。WHOの9月9日付発表によれば、終息宣言後のリベリアにおける感染者数は6人で、うち2人が死亡しました。
(3)その後,42日間新たな感染者発生がない状態が続いたため、9月3日、WHOはリベリアにおけるエボラ出血熱感染の終息を再度宣言しました。これを受けて、リベリアは90日間の監視強化期間に入りました。
(4)リベリアは、今なお感染者が報告されているギニア及びシエラレオネと国境を接しており、引き続き、エボラ出血熱感染への注意が必要です。また、エボラ出血熱の流行により、国内の医療体制が弱体化しており、現地で十分な医療が受けられない可能性もあります。コレラ、マラリア、麻疹などの従来の感染症への予防対策にも注意が必要です。

3.米国
(1)米国内で確認された感染者は4人(うち死亡者数1人)です。死亡者を除く感染者は全員退院しており、感染者との濃厚接触者に対する経過観察措置を終了しました。
(2) 米国では、ギニア、リベリア、シエラレオネからの米国入国を、既に検疫体制が強化されている主要5空港に限定し、当該3か国からの入国者に対する米国到着後のモニタリングを強化する等の対策を継続しています。対象となる国際空港は次の5か所です。
 ・ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ空港(Hartsfield-Jackson Atlanta International)
 ・シカゴ・オヘア国際空港(Chicago’s O’Hare International)
 ・ニューヨーク・JFK国際空港(New York’s John F.Kennedy International)
 ・ニューアーク・リバティ国際空港(Newark Liberty International)
 ・ワシントン・ダレス国際空港(Washington Dulles International)

4.流行国への渡航及び流行国からの入国について
(1)ギニア及びシエラレオネについては、関連の「感染症危険情報」を参考にしてください。
  http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo.asp?infocode=2015T071#ad-image-0

「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」

「エボラ出血熱への感染に加え、現地で十分な医療が受けられない可能性があります。これらを踏まえ、退避を検討してください。」
「帰国に際しては、経由地の空港等で停留される可能性がありますので留意してください。また,日本国内の検疫所では,エボラ出血熱の流行国からの入国時に健康状態の確認を求めていますのでご協力ください。」

(2)エボラ出血熱は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」において、一類感染症に指定されています。
 (関係法令)感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
      http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO114.html
 エボラ出血熱に感染の疑いがある人は、日本入国の際に、日本人、外国人にかかわらず、検疫法に基づく隔離措置が行われます。
 (関係法令)検疫法
      http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26HO201.html

(3)厚生労働省は、日本入国前の21日間にギニア及びシエラレオネへの渡航歴がある方に対し、以下のとおり健康状態の監視を行っています。
 ・流行国を出国後21日間、1日2回の体温測定の実施及びその結果についての検疫所等への報告が求められます。
 ・38度以上の発熱があるなどの体調不良がある場合には、直ちに検疫所や最寄り保健所への連絡が求められます。
 ・なお、流行国に渡航し帰国した後、一ヶ月程度の間に発熱した場合には、万一を疑い、地域の医療機関を受診することは控え、まず保健所に連絡し、その指示に従ってください。
 詳細については、下記をご参照ください。
厚生労働省:「エボラ出血熱について」
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/ebola.html
厚生労働省検疫所(FORTH):検疫所一覧
 http://www.forth.go.jp/link/index.html

5.エボラ出血熱について
 ・エボラ出血熱は、エボラウイルスが引き起こす、致死率が高い極めて危険な感染症です。
 ・患者の血液、分泌物、排泄物などに直接触れた際、皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。ヒトからヒトへの感染は、家族や医療従事者による患者の看護や葬儀の際の遺体への接触を通じて起きることが報告されています。
 ・現在、安全性や有効性が確立された予防のためのワクチンや治療薬は存在せず、治療は対症療法が基本となります。潜伏期間は2日から21日(通常は7日程度)で、発熱・悪寒・頭痛・筋肉痛・食欲不振などに始まり、嘔吐・下痢・腹痛などの症状があります。更に悪化すると、皮膚や口腔・鼻腔・消化管など全身に出血傾向がみられ、死に至ります。
 ・エボラウイルスの感染力は必ずしも強くないため、アルコール消毒や石けんなどを使用した十分な手洗いを行うとともに、エボラ出血熱の患者(疑い含む)・遺体 ・血液・嘔吐物・体液や動物に、直接触れないようにすることが重要です。
 エボラ出血熱に感染しないよう、以上を参考に、感染者が発生している地域に近付かない、野生動物の肉(bush meatやジビエと称されるもの)を食さないなど、エボラ出血熱の感染予防を心がけてください。

(参考情報)
 ○厚生労働省検疫所/FORTH:「西アフリカでエボラ出血熱が発生しています」
  http://www.forth.go.jp/news/2014/04231037.html
 ○国立感染症研究所:「エボラ出血熱とは」
  http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/342-ebora-intro.html
 ○国際保健機構(WHO): Ebola Situation Report (英文)
http://apps.who.int/ebola/
 ○WHO African Region:EPR Outbreak News(英文)
http://www.afro.who.int/en/clusters-a-programmes/dpc/epidemic-a-pandemic-alert-and-response/outbreak-news/
 ○米国疾病予防管理センター(CDC)におけるエボラ特設ページ(英文):
http://www.cdc.gov/vhf/ebola/

(問い合わせ窓口)
 ○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
 ○外務省領事局政策課(海外医療情報)
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850
 ○外務省 海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp/
        (携帯版)  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp

(現地大使館連絡先)
 ○在ギニア日本国大使館
  住所:Ambassade du Japon en Guinee, Landreah Port, Corniche Nord,
     Commune de Dixinn, Conakry, Republique de Guinee.
  郵便物宛先:B.P.895, Conakry, Republique de Guinee.
  電話:628-6838-38~41
     国外からは(国番号224)628-6838-38~41
  FAX:(衛星電話コード870)782-500-815(インマルサット)
  ホームページ:http://www.gn.emb-japan.go.jp/j/
 ○在ガーナ日本国大使館(リベリア及びシエラレオネを管轄)
  住所:Fifth Avenue, West Cantonments Accra, Ghana
  電話:(市外局番030)2765060、2765061
     国外からは(国番号233)30-2765060、2765061
  FAX:(市外局番030)2762553
   国外からは(国番号233)30-2762553
  ホームページ:http://www.gh.emb-japan.go.jp/j/
 ○在アメリカ合衆国日本国大使館
  住所:2520 Massachusetts Avenue N.W., Washington D.C., 20008-2869, U.S.A.
  電話: (市外局番202) 238-6700
    国外からは(国番号01)(202) 238-6700
  Fax: (市外局番201) 328-2187
    国外からは(国番号01)((202) 328-2187
  ホームページ:http://www.us.emb-japan.go.jp/j/
 ○在ニューヨーク日本国総領事館
  住所:299 Park Avenue, New York, NY 10171, U.S.A.
  電話:(市外局番212)371-8222
    国外からは(国番号01)(212)371-8222
  FAX:(市外局番212)319-6357
    国外からは(国番号01)(212)319-6357
 ホームページ:http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/html/index.html
 ○在ヒューストン日本国総領事館
  住所:2 Houston Center, 909 Fannin, Suite 3000, Houston, Texas 77010, U.S.A.
  電話: (市外局番713) 652-2977
    国外からは(国番号01)(713) 652-2977
  FAX:(市外局番713) 651-7822
    国外からは(国番号01)(713) 651-7822
  ホームページ:http://www.houston.us.emb-japan.go.jp/index_j.htm