情報種別:海外安全情報(広域情報)
本情報は2013年12月04日に失効しました。

テロ事件に関する注意喚起

2012年06月26日
1.2011年夏から現在までの1年の間、世界各地において、以下のように多数の被害者を出すなど注目を集めたテロ・襲撃事件が発生しています。

(1)【フィリピン】2011年10月3日、ミンダナオ島北スリガオ州に所在する日系鉱山施設が武装集団によって襲撃されました。現場にいた邦人企業関係者65人に人的被害はありませんでした。

(2)【タイ】2012年2月14日、首都バンコクの中心部において手製の爆弾が爆発し、5人が負傷しました。

(3)【インド】2011年7月13日、西部マハーラーシュトラ州ムンバイ市内3カ所において爆弾が爆発し、27人が死亡、少なくとも140人が負傷しました。

(4)【パキスタン】2011年6月11日、ハイバル・パフトゥンハー州ペシャワル市内の商業施設における連続爆弾テロで少なくとも36人が死亡、9月19日、カラチ市内の警察幹部を狙った自爆テロで少なくとも8人が死亡、2012 年には、2月28日、ハイバル・パフトゥンハー州コヒスタン郡のカラコルム・ハイウェイ上においてバスが襲撃され乗客18人が死亡、4月24日、パキスタンのパンジャブ州ラホール市のラホール駅構内待合室付近において爆弾が爆発し、少なくとも2人が死亡、58人が負傷といった事件をはじめ、多数の死傷者を出す爆弾テロや武装集団による襲撃が起こっています。

(5)【アフガニスタン】2011年6月25日、中部ロガール県アズラ郡の中央病院に対する自動車爆弾テロで38人が死亡、8月18日、西部ヘラート県オベ郡で道路爆弾が爆発し、ミニバスの乗客21人が死亡、12月6日、首都カブール中心部にある聖廟近くで自爆テロがあり、55人以上が死亡、12月25日、北東部タハール県県都タロカーンで有力な部族指導者の葬儀中に自爆テロがあり、国会議員を含む20人以上が死亡、等の事件が発生しています。その他にも、カブール市内や地方都市においては、武装集団が同時多発的にテロ・襲撃を実行するケースもみられます。

(6)【イラク】2011年8月15日、バグダッドを含むイラク国内17の都市における爆弾テロで少なくとも70人が死亡、12月22日、バグダッド内での路肩爆弾や自動車爆弾で少なくとも63人が死亡、2012年には、1月14日、バスラ市郊外におけるイスラム教シーア派の巡礼者を標的にしたとみられる自爆テロで53人が死亡、2月23日、バグダッドを含むイラク各地におけるシーア派居住地、警察施設付近、検問所等を狙った爆弾テロや銃撃事件で少なくとも60人が死亡、3月20日、バグダッドを含むイラク各地におけるシーア派、キリスト教関連施設、警察施設付近、検問所等を狙った自爆テロや自動車爆弾テロ等で少なくとも51人が死亡、6月13日、バグダッドを含むイラク各地におけるシーア派巡礼者を狙った爆弾テロや銃撃事件で少なくとも72人が死亡といった比較的規模の大きな事件のほかにも、小規模な事件が多発し、多数の死傷者が発生しています。

(7)【ナイジェリア】2011年6月16日、首都アブジャの警察本部駐車場において自動車爆弾テロがあり、10人以上の死傷者が発生、8月26日、アブジャ所在の国連事務所において自動車爆弾テロがあり、23人以上が死亡、81人が負傷、11月4日、北部カドゥナ州、北東部ヨベ州及びボルノ州の軍施設、警察本部、哨戒所、教会及び銀行で爆弾テロや銃撃があり、150名以上が死傷、2012年には、1月20日、北部カノ州の警察署、旅券事務所等で複数の爆弾テロがあり、185人以上が死亡、4月8日、カドゥナ州カドゥナ市のキリスト教会近郊において自爆テロが発生し、38人が死亡、多数が負傷、4月29日、カノ州カノ市内の大学構内にある教会付近で爆弾テロと銃撃があり、18人以上が死亡、複数名が負傷といった大規模テロ事件をはじめ、全土においてテロ・襲撃が頻発しています。

(8)【ノルウェー】2011年7月22日、オスロ市中心部官庁街において自動車に搭載された爆弾が爆発し、8人が死亡しました。また同日、オスロ郊外ウトヤ島のキャンプ場において銃乱射事件が発生し、69人が死亡しました。

(9)【フランス】2012年3月中旬、南西部の都市トゥールーズ市及びその近郊において同一手口による3件の銃殺事件が発生し、計7人が死亡しました。

 特に、パキスタン、アフガニスタン、イラク、ナイジェリア等では大規模テロ事件が頻繁に発生しています。なお、これらは特に大規模な事件のみを列挙したものであり、その他にも、シリア、ケニア、トルコ、イエメン、ネパール、ギリシャ、レバノン等でテロ事件が発生し、死傷者が出ています。

2.これらの事件については、現地治安当局による捜査が継続中のものもあり、必ずしもその全貌は明らかになっていませんが、それぞれの事件には各々異なる背景があるものと考えられます。このため、このようなテロ事件に巻き込まれないためには、それぞれの国・地域において過去に起こった事件の特徴、テロ組織の動向、政治・社会情勢等を個別に分析し対応する必要があります。
 外務省では、「海外安全ホームページ」( http://www.anzen.mofa.go.jp/ )において「スポット情報」、「危険情報」等を掲載し、世界の各国・地域毎にテロ情勢や注意事項をお知らせしています。海外に渡航される方におかれては、渡航前にこれらの情報を参照してください。

3.同時に、テロについては、狙われる場所に応じて、下記のとおり注意すべき一般的な事項もあります。ついては、これらも参考にしつつ、その時々に応じた適切な安全対策を講じるよう心掛けてください。一方、テロ事件はいつどこで起こるかを予測することは困難であるところ、普段から周囲の状況に気を配り、不審者・不審物に常に注意を払うことが重要です(例:不審な荷物、自爆テロ犯にありうる不自然な厚着・行動、特異な印象等)。(なお、個別の国の事情については、上記2.のとおり各国・地域毎に異なるところ、くれぐれもその国・地域の「スポット情報」、「危険情報」も併せて参照してください。)

(1)市場や繁華街、観光スポット等の大勢の人が集まる場所がテロの標的となった事例(例:上記1.(2)、(3)及び(8)のほか、2012年3月31日、タイ南部のヤラー県ムアン郡の商業地区で爆弾が爆発し、10人が死亡、112人が負傷した事件)

 人混みや外国人が多く集まる場所にはできる限り近づかない、爆発によるガラス等の飛散に係る被害を防止するためにガラスを多く使用した建造物の周辺はなるべく通行しないようにする、建物内では窓等開口部からなるべく離れた場所に身を置くなどの注意が必要です。また、事件が夜間に発生することもありますので、夜間、特に深夜の外出は控えるなど慎重な行動をとることも重要です。現地の治安情勢をよりよく把握するためには、現地ガイドや旅行代理店とよく意思疎通することが必要です。

(2)宗教関連施設や宗教関連行事がテロの標的となった事例(例:パキスタン、アフガニスタン、イラク、ナイジェリア等での宗教関連施設での爆発事件)

 過去に宗教関連施設や宗教関連行事が狙われた地域では、宗教関連施設には近づかない、大規模な宗教関連行事が予定されている場合には、事前に開催日程を確認し、その前後の期間中は宗教施設・行事及び集会・デモ等人の多く集まる場所には近づかないようにする、最新の情報にも留意しつつ、慎重な行動を心掛けるなど、個々人において安全対策・危機回避に十分注意してください。個別の国の事情については、「スポット情報」、「危険情報」等でお知らせしていますので、そちらも併せて参照してください。

(3)公共交通機関がテロの標的になった事例(例:上記1.(4)のほか、2012年3月10日、ケニアの首都ナイロビ市内のバスターミナルにおいて投げ込まれた手りゅう弾が爆発し、6人が死亡、63人が負傷した事件、2012年4月27日、ウクライナ東部の都市ドニプロペトロフスクの路面電車の停留所、鉄道駅等で連続爆発が起き、少なくとも25人が負傷した事件)

 欧米諸国では、公共交通機関の警戒が強化されています。公共交通機関に対する注意事項については、国により事情が異なり、特に注意を要する事例については、「スポット情報」や「危険情報」等で個別にお知らせしています。そちらも併せて参照してください。

(4)ホテルがテロの標的になった事例(例:2011年6月28日、アフガニスタンの首都カブール市内インターコンチネンタルホテルが武装勢力の自爆及び銃撃による攻撃を受け、外国人宿泊客を含む10人が死亡、8人が負傷した事件、2012年3月31日、タイの南部ソンクラー県ハジャイ郡のホテルの地下駐車場で自動車爆弾が爆発し、3人が死亡、約350人が負傷した事件)

 海外旅行の際には、特に、その地でホテルがテロ攻撃の対象となったかどうか、あるいはそのおそれがあるかどうかにつききちんと事前に情報収集を行ったうえで、できる限り安全対策がしっかりとしたホテルを選ぶことが必要です。また、宿泊中はホテルの入口やフロント等不特定多数の人の立入りが容易な所にはできるだけ留まらないなどの注意が必要です。大きな震動や音を感知した場合には、行動を慎重にし、周りの状況を冷静に把握してください。

(5)主要欧米・国際機関関連施設等がテロの標的になった事例(例:上記1.(7)のほか、2011年10月28日にボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボにおいて、自動小銃で武装した男が米国大使館に向けて銃を乱射した事件)

 過去に欧米諸国や国際機関等の関連施設が狙われたり、あるいは狙われるおそれが十分考えられる地域では、やむを得ない場合を除き、大使館等の欧米関連施設や国際機関の事務所にはできる限り近づかないといった注意が必要です。

(6)政府機関、軍・治安関連施設がテロの標的になった事例(例:パキスタン、インド、アフガニスタン、イラク、イエメン、ナイジェリア、コロンビア等における政府関係庁舎、治安機関等付近での爆発事件のほか、2012年5月10日、シリアの首都ダマスカス南東部の治安関係機関の建物前の路上2か所で爆弾テロ事件が発生し、少なくとも55人が死亡、372人が負傷した事件)

 過去に政府機関、軍・治安関連施設が狙われたり、あるいは狙われるおそれが十分考えられる地域では、やむを得ない場合を除き、省庁等の政府関連施設、軍基地や警察署等の治安関連施設にはできる限り近づかない等の注意が必要です。

4.また、万一に備え、海外渡航前には家族や友人、職場の同僚等に日程や渡航先での連絡先を必ず伝えておくとともに、渡航先で不測の事態に遭遇した際には、以下の点に気をつけるよう心掛けてください。

(1)爆発音を聞いたらまずその場に伏せ、戸棚や天井からの落下物が想定される場合には、机等頑丈な物の下にもぐり込んでください。特にビル街での爆発では、ビルのガラスが割れてガラス片が落下してくることが予想されますので、ひさし等の下に隠れるようにしてください。

(2)テロの犯行手口として、最初の爆発に続けて、爆発現場に集まった多数の人間の殺傷を意図して第二の爆発が発生することがありますので、事件発生現場には決して近づかず、現場から速やかに離れてください。なお、避難する際は、落ち着いて整然と行ってください。また、有害物質を吸い込まないようハンカチ等(濡れたものが望ましい。)で口や鼻を押さえながら避難してください。

(3)爆発により瓦礫等の下敷きになった場合には、まず落ち着き、体力の温存にも心掛けつつ、有害物質を吸い込まないようハンカチ等(濡れたものが望ましい。)で口や鼻を覆い、パイプ等周囲の物を叩く等して、救援隊に居場所が分かるようにしてください。

(4)テロ事件等に遭遇した場合には、現地の日本国大使館、総領事館又は所属企業・団体に速やかに連絡を取るようお願いします。そのために、有用な緊急連絡先のリストを持参したり、海外で使用可能な携帯電話に連絡先を登録しておくことをお勧めします。

5.テロが発生する危険性が高い国・地域に在住の方は、普段から以下の点を参考に安全対策を再検討してください。

(1)日頃から、テロ等に関するニュース報道等を通じて、できる限り正確に治安情勢をフォローしてください。

(2)入居アパート、オフィスビル及び居住区域の警備体制を再確認してください。

(3)緊急時の連絡方法を再確認し、日頃から携帯電話の電源を切らないよう(電池が切れないよう)注意してください。

(4)爆風の被害をできるだけ抑えるため、ガラス窓等に飛散防止フィルムを貼り付けるとともに、窓のカーテンはできるだけ閉めてください。

(5)爆発物飛来防止のため、窓に金網又は幅の狭い鉄格子を取り付けてください。

6.なお、その他テロ事件に関して注意すべきこと等について、外務省海外安全ホームページでは、パンフレット「海外旅行のテロ・誘拐対策」、「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」を掲載しておりますので、併せて参照してください( http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html )。


(問い合わせ先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3679
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
電話:(代表)03-3580-3311 (内線) 5138
○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
○外務省 海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/
   http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)