情報種別:海外安全情報(スポット情報)
本情報は2016年04月04日に失効しました。

アフガニスタン:治安情勢

2016年02月01日
1 最近のアフガニスタンにおける治安情勢は以下のとおりです。
(1)アフガニスタンでは,タリバーン等の反政府武装勢力による駐留外国軍やアフガニスタン治安部隊,政府関係者等を標的としたテロ・襲撃等が多発しています。今冬は,昨年同様,冬期においてもテロ事件数が減少せず,治安状況は悪化したまま推移しており,依然として厳しい状況です。
(2)首都カブールでは,1月に入り,1日のフランス料理店前における自爆テロや,4日のカブール国際空港付近における二度の自爆テロ(1月5日付スポット情報「アフガニスタン:治安情勢」参照)のほか,17日の伊大使館敷地内へのロケット弾の着弾等,外国人・外国権益を標的にしたテロ事件が多発しました。これらの事件については,タリバーンが犯行声明を発出しています。カブールについては,駐留外国軍,政府関係者,軍・警察等の治安部隊のほか,カブール国際空港,国際機関,外国人・外国権益,人が多く集まるホテルやゲストハウス,レストラン等の施設等に対するテロ攻撃の脅威が引き続き高いことから,厳重な警戒が必要です。
(3)カブール以外の地域では,2015年9月28日,タリバーンがクンドゥーズ県(北東部)の県都クンドゥーズ市を制圧し,これに対し,同年10月1日,アフガニスタン治安部隊は同市の奪還に成功しました。しかし,同県内では依然として治安部隊と武装勢力との間で散発的に戦闘が行われている模様です。また,タリバーンは,ヘルマンド県(南部)をはじめ,アフガニスタン北部,南部及び東部等でも一段と攻勢を強め,治安部隊との間で戦闘を行っている模様です。さらに,ナンガルハール県(東部)等では,タリバーンとISIL(イラク・レバントのイスラム国)系武装勢力との間で戦闘が行われる等,依然として厳しい治安状況が続いています。
(4)2014年末,国際治安支援部隊(ISAF)の任務が終了し,アフガニスタン治安部隊に治安権限が移譲されました。2015年初めから,米国を含むNATO加盟国等の部隊は「確固たる支援任務(RSM)」として,アフガニスタンに引き続き駐留しています。これに対し,タリバーンは,外国軍のアフガニスタン駐留は侵略行為であり,外国軍が完全に撤退するまで戦闘を継続するとの姿勢を示しています。今後,アフガニスタンの治安情勢は更に悪化する可能性もあることから,引き続き厳重な警戒が必要です。
(5)なお,昨年7月末にタリバーンのオマル最高指導者の死亡が確認された後,後任に選出されたマンスール師とこれに反対するグループが,ザーボル県(南部)やヘラート県(西部)等で戦闘を行っている模様です。タリバーン内部の後継をめぐる問題が治安情勢に与える影響について,引き続き注視する必要があります。

2 1月5 日~31日の間,カブール及びその他主要都市等において発生した主なテロ・誘拐事件等は次のとおりです(以下いずれも現地時間)。
(1)カブール
● 5日,市内中心部にある報道機関関係者の自宅付近で爆弾テロ事件が発生(人的被害なし)。
● 17日,市内中心部にあるイタリア大使館の敷地内にロケット弾1発が着弾し,少なくとも2人が負傷(同館員の負傷者はなし)。タリバーンが犯行声明を発出。
● 20日,市内南西部で,報道機関関係者が乗車した車両を標的とした自爆テロ事件が発生し,少なくとも7人が死亡,27人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
● 22日,市内南東部の住宅で爆弾が爆発(人的被害なし)。
● 27日,市内西部の駐車場で,アフガニスタン治安部隊の車両を標的とした爆弾テロ事件が発生(人的被害なし)。

(2)その他主要都市等
● 5日,ナンガルハール県(東部)の県都ジャララバード市にあるインド領事館付近で爆弾が爆発(人的被害なし)。
● 13日,ナンガルハール県(東部)の県都ジャララバード市で,パキスタン領事館及び同領事館に隣接するアフガニスタン政府の施設を武装集団が襲撃し,少なくとも7人が死亡,13人が負傷。ISILホラーサーン州が犯行声明を発出。
● 22日,ヘルマンド県(南部)にある警察本部庁舎内で爆発が発生し,少なくとも3人が死亡,10人が負傷。

3 アフガニスタンについては,全土に対して,危険情報「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」を発出しています。上記状況も踏まえ,アフガニスタンへの渡航は目的の如何を問わず止めて下さい。また,万一,現時点でアフガニスタンに入国されている方は,出国までの期間の緊急連絡先(氏名,連絡先,滞在日程)を在アフガニスタン日本国大使館((93) 799-689-861,(93) 793-915-658)まで至急連絡の上,国外の安全な地域へ直ちに退避してください。

(参考)
1 カブール市内における2014年以降(2016年1月5日以降を除く)の,外国人に被害が生じた案件を含む,主な爆弾テロ・襲撃等(このほか,地方でも多くの事案が発生しています)*新しい事案から順に記載
・2016年1月4日,カブール国際空港付近で外国軍の車両及び施設を標的とした二度の自爆テロ事件が発生し,少なくとも1人が死亡,22人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2016年1月1日,市内北西部にある仏レストランの前で自爆テロが発生し,少なくとも1人が死亡,15人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年12月28日,カブール国際空港付近で,外国軍の車両を標的とした自爆テロが発生し,少なくとも2人が死亡,33人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年12月21日,市内中心部にロケット弾3発が着弾(人的被害なし)。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年12月11日,市内中心部にあるスペイン大使館の関連施設で,武装集団による襲撃事件が発生し,同大使館関係者を含む,少なくとも6人が死亡,9人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年10月9日,市内南部にあるシーア派系の宗教施設付近で爆弾テロが発生し,少なくとも1人が死亡,3人が負傷。ISILホラーサーン州が犯行声明を発出。
・2015年9月15日,カブール国際空港北側の軍管区付近にロケット弾が着弾(死傷者なし)。
・2015年8月22日,市内中心部で外国軍の車列を標的にした自爆テロが発生し,NATO軍の米国人請負業者3人を含む,少なくとも12人が死亡,66人が負傷。
・2015年8月10日,カブール国際空港の正面ゲート付近で,車両による自爆テロが発生し,少なくとも6人が死亡,25人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年5月17日,カブール国際空港付近の路上で,EUアフガニスタン警察ミッション(EUPOL)の車両を標的にしたとみられる自爆テロが発生し,英国人のEUPOL要員1人を含む,少なくとも3人が死亡,21人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年5月13日,武装集団が外国人の多く宿泊するゲストハウスを襲撃し,宿泊者を人質に取って立てこもり,治安部隊との間で銃撃戦が発生。同事件により,襲撃犯3人のほか,外国人9人を含む14人が死亡,6人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。(5月26日にも類似の襲撃事件が発生したが,宿泊客の被害はなかった)
・2015年2月26日,イラン大使館付近で自爆テロが発生し,トルコ大使館の車両2台が被害を受け,少なくともRSM要員1人が死亡。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年1月29日,カブール国際空港に隣接する軍施設で銃撃事件が発生し,米国籍者3人が死亡。タリバーンが犯行声明を発出。
・2015年1月5日,東部ジャララバード道路沿いで自爆テロが発生し,少なくとも2人が死亡,11人が負傷。同事件では,走行中のEUPOLの車両に被害(死傷者なし)。
・2014年12月11日,フランス文化センターで実施された音楽演奏会で自爆テロが発生し,少なくともドイツ人1人が死亡,15人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2014年11月29日,国際援助団体の施設に対する自爆テロ及び銃撃事件が発生し,南アフリカ人3人が死亡。
・2014年11月27日,国際援助団体の施設に対する爆発及び銃撃事件が発生し,ネパール人警備員1人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2014年11月27日,東部ジャララバード道路上で自爆テロが発生し,少なくとも5人が死亡,30人以上が負傷。同事件では,現地英国大使館の車両が被害を受け,この車両に乗車していた同大使館関係者2人が死亡,1人が負傷。
・2014年11月19日,国連関係職員施設(通称「グリーンビレッジ」)の正門で,車両自爆テロ及び銃撃事件が発生し,警備員1人が死亡。タリバーンが犯行声明を発出。
・2014年10月13日,ISAFの車列を狙ったとみられる自爆テロが発生し,少なくとも兵士3人が死亡,10人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2014年9月16日,米国大使館付近でISAFの車列に対する自動車爆弾テロが発生し,ISAFの兵士3人が死亡,市民も含めた18人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。 
・2014年7月2日,アフガニスタン国軍のバスに対する自爆攻撃があり,軍人及び市民を含む少なくとも16人が死亡,26人が負傷。タリバーンが犯行声明を発出。
・2014年6月6日,大統領選挙候補の車列を狙った自爆攻撃が発生し,同候補は難を逃れたが,12人が死亡,40人以上が負傷。
・2014年4月24日,米国NGOが運営する病院において,米国人医療従事者3人が,同病院の警備を担っていたアフガニスタン治安機関隊員によって殺害。
・2014年3月20日,セレナホテルを武装勢力が襲撃し,外国人4人を含む市民9人が死亡。タリバーンが犯行声明を発出。
・2014年3月11日,市内中心部のレストラン近くで,スウェーデン人ジャーナリストが武装した男2人によって射殺。
・2014年1月17日,レバノン料理店の入り口付近で,男が自爆した後,武装勢力が店内に押し入り客を銃撃する事件が発生し,国際通貨基金(IMF)現地代表を含む国連関係者等外国人13人,アフガニスタン市民8人の少なくとも21人が死亡。タリバーンが犯行声明を発出。

2 アフガニスタン全土における2013年以降の外国人誘拐 *新しい事案から順に記載
・2015年8月,カブール市内で,ドイツ人援助関係者が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2015年6月,カブール市内で,オランダ人援助関係者が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2015年6月,西部ヘラート県で,イラン人運転手が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2015年4月,北東部クンドゥーズ県で,ドイツ人援助関係者が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2014年9月7日,北部ジョウズジャーン県で,パキスタン人技術者2人が何者かによって誘拐(後日解放)。
・2014年6月2日,西部ヘラートで,インド人NGO代表が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2013年8月20日,中部バーミヤン県で,外国人援助関係者2人(カナダ人及びパキスタン人)が武装勢力によって誘拐(同月22日に救出)。
・2013年5月12日,カブールで,アフガニスタン在住のトルコ人実業家が武装集団によって誘拐(後日解放)。
・2013年4月23日,西部ヘラート県ホシャン郡で,国際NGOのパキスタン人スタッフ1人及びアフガニスタン人スタッフ2人が,プロジェクトサイトへ向かう途中,武装勢力によって誘拐(後日解放)。
・2013年1月27日,カブール市内で,仏人とみられる外国人1人が何者かによって誘拐。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3399
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省 海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)

(現地大使館連絡先)
○在アフガニスタン日本国大使館
住所:Street# 15, Wazir Akbar Khan, Kabul, Afghanistan
電話:(870) 772-254-504,(870)772-250-388(衛星電話)
(93) 799-689-861,(93) 793-915-658(早朝,夜間,週休日(金・土曜日)等で緊急を要する場合)
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