中華人民共和国(中国) | People's Republic of China(China) > 安全対策基礎データ

※本情報記載の内容(特に法制度・行政手続き等)については、 事前の通告なしに変更される場合もありますので、渡航・滞在される場合には、渡航先国の在外公館または観光局等で最新情報を確認してください。

● 犯罪発生状況、防犯対策


※日本を出発する前から海外渡航ははじまっている
近年海外に渡航・滞在される方の増加に伴い、急病や不幸にして事件・事故に遭遇するケースが増加しています。
現地で突然病気になり、病院に搬送されても、中国に限りませんが外国ではお金がなければ診察や治療が受けられない(断られる)ことがあります。また、保険に入っていないと高額な医療費・移送費を全て自己負担しなければならないことになってしまいます。急病で入院した旅行者の中には、入院保証金として1日1万元(約20万円)を請求された例もありますし、アシスタンス会社の助けを借りて日本へ緊急移送するということになると、チャーター機では数百万円、商用機利用でも百万円以上がかかります。万一に備え、十分な補償内容の海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。
また、クレジットカードに付帯されている保険に緊急移送等十分な補償が付帯されているか等の付保内容及び渡航地での連絡先等を確認しておくことが肝要です。
 「自分だけは大丈夫」と思わず、海外旅行傷害保険に加入してから出国するようにしましょう。
 
1.基本的な注意事項
 中国は日本と同じ北東アジア地域にある漢字文化圏の国であり、東京から片道3時間少々で行ける近さと気軽さも手伝って、日本から中国を訪れる方の中には、外国にいるという意識が希薄だったり、あるいは日本にいるのと同じ感覚のままだったりする方がいます。日本国内での事件・事故の処理や対応ぶりと同じレベルのものが当然得られるかのような錯覚に陥っていると、何らかのトラブルに巻き込まれたときに適切な対応が出来ず、「日本ではちゃんとやってくれるのに、中国ではどうしてダメなんだ!」等、不満を募らせるばかりで、さらに事態を悪化させてしまうような例もみられます。
 中国に限ったことではありませんが、海外へ赴く際には、その国の法制度、文化背景、風俗習慣等のすべてが日本とは異なること、又、特に日中間には過去の歴史等敏感な問題があることも強く認識し、トラブルに巻き込まれないように十分注意することが、最も基本的な安全対策であることを忘れてはいけません。
 また、注意をしていてもトラブルに巻き込まれたり、予定どおりに帰国できない事態も発生します。何かあった際にもすぐに連絡がとれるよう、ご家族や会社の関係者にご旅行やご出張の予定を共有し、お互いの連絡方法を把握しておくよう心がけて下さい。

2.日本人が巻き込まれやすいトラブル等
 繁華街、空港、レストラン、タクシー、長距離バスや列車の車内等において、スリや置き引き被害に遭う例がなんと言っても目立ちます。バッグや手荷物を身近に置いていなかったり、身近に置いていたにもかかわらず十分な注意を怠ったりしたことが原因となるようです。最近の例では、天候不良でフライトの遅延や欠航が相次ぎ大混雑している空港にいる場合やモーターショー等大型の展示会への出展で忙殺されている場合等,注意力が散漫になっているときでは、そのような「チャンス」を待ち受けているグループがいるので、特に注意が必要です。
 以下は、大使館や総領事館等が報告を受けたり、解決のための支援を行ったりした実際の事例です。具体的な被害等を場面ごとに紹介します。
(1)空港に到着
 ○両替時、バッグを両替所のカウンターに置き、両替商とのやりとりに気をとられている間にバッグが消えてしまった。バッグの中にはパスポートやクレジット・カード類、日本円等が入っていて、せっかくの中国旅行が到着したばかりなのに台無しになった。
 ○空港のタクシー乗り場があまりの行列と混雑だったので、到着ロビーで声をかけてきた運転手風の男に誘われ、「白タク」とわかっていながら、料金を多少多く払えばよかろうと思い、乗った。
  【ケース1】しばらく走ると車が停まり、突然見知らぬ男が助手席に乗り込んできた。同乗を許すと車は再び走り出したが、降車の際、数万円に相当する料金を請求された。高額すぎると苦情を言ったら、無関係と思われた助手席の男が振り向き、つかみかからんばかりの形相でこちらを睨みながら罵声を上げはじめたため、恐怖を感じ、言われたままの額を払わざるを得なかった。
  【ケース2】目的地とは全然違う人里離れた暗い場所へ連れて行かれ、車から引きずり降ろされて暴力を振るわれ、身ぐるみ剥がされた。

(2)ホテルに到着
 ○タクシーが、スーツケースをトランクから出さないうちに走り去ってしまった。
 ○タクシーの後部座席に手荷物を置き忘れてしまった。
 ○タクシーに不当に高い料金を請求された。
  【解決・回避策】以上のようなケースを回避するには、できる限り荷物を全部降ろしてしまうまで料金を払わず、料金を払ったら必ず領収書を受け取ることが肝要です。領収書がなければ、立ち去ったタクシーの行方を追跡することはほぼ不可能になります。なお、北京にはタクシー絡みのトラブルの訴え先として以下があります。
   ・北京市交通委員会(タクシー関係):(市外局番010) 12328
   ・北京市発展改革委員会(料金苦情等):12358
・消費者投訴中心(消費者クレームセンター): 12315,  96315
   ・北京市公安局24小時失物招領熱線(遺失物預かり所24時間ホットライン):(市外局番010) 6204-1111

(3)市内観光時
 ○交通渋滞が激しい上、交通ルールがあまり守られていないため、いたるところで交通事故が発生しています。中国では日本と違い、車は赤信号でも常時右折可能なので特に注意が必要です。深夜、路上を歩いていたら飲酒運転の車にはね飛ばされ大けがを負った例や、高速道路を走行中に対向車線にはみ出して走ってきた車と正面衝突し大けがを負った例、また、交通事故(狭い路地での接触事故)が原因で口論となり暴力をふるわれた例もあります。
 ○百貨店、市場、ホテル、レストラン、バスの車内等、場所を問わずスリ、置き引き、ひったくり等が日常的に発生。特にレストランでは、食事の際に、隣の空いた椅子に貴重品が入ったバッグを置いたり、内ポケットに財布等が入った上着を椅子の背もたれにかけたりしておいた結果、現金等を盗まれる被害が頻発しています。
 ○凶悪な強盗事件も時々発生。たとえば、深夜、飲酒後一人で歩いてホテルへ戻る途中、後ろから近づいてきた複数の男にこん棒のようなもので殴られた挙げ句、車の中に引きずり込まれ、別の場所に連行された後、監禁され、現金を奪われた上にクレジット・カードの暗証番号を教えるよう脅されたといったものもあります。
 ○このほか、繁華街の路上において、「日本語を勉強しているので教えてくれないか。」などと片言の日本語で声をかけられ、一緒に入店した飲食店で高額な料金を請求される例もあります。連れて行かれる先がいかにも怪しげな「バー」ではなく、白昼から営業している「茶館」というケースもあります。「茶館」と言われるとつい安心してしまいそうですが、席につくとワインなどが供され、最後は日本円で数十万円といった高額な料金を請求されるというケースもあり、思わずクレジット・カードの暗証番号を明かしてしまった、という例もあります。このぼったくりには、「マッサージ」店に誘われて被害に遭う、というケースも多発しており、本人が希望したかどうか、また、行為に及んだどうかはともかく、「性的サービス」を理由に数十万円を強要されるケースがあります。中国では「性的サービス」はサービスを提供する側も提供を受ける側も違法行為をしたことになるので、この種の勧誘は断る(お店に行かない)ようにしてください。
 ○その他、町中や有名観光地で「白タク」や無許可営業の三輪車を利用して法外な料金を脅し取られたりする例もあります。また、町中で勧誘を受けて観光ツアーに参加したところ、企画していたのは無許可営業の旅行会社で、予定していた観光地に行けず、更には法外な料金を請求される例もあります。現地に不慣れな際には、あらかじめ信頼できる旅行会社を通じて手配をしておくことも必要です。

(4)国内旅行中
 ○旅順(大連市旅順口区)への一人旅。軍艦のような船が停泊しているところを、写真に収めたりしつつ、旅順市街地を散策。すると突然、公安警察に呼び止められ、そのまま身柄を拘束され、公安施設に連行されて長時間事情聴取を受けた挙げ句、写真データを没収され、罰金の支払いと即時立ち退きを命じられた例もあります。(旅順は2009年に開放されましたので、現在は軍事関連施設以外ならば個人で自由に行けるようになっています。ただし、軍事施設の撮影は制限されていますし、また、中国には今も未開放地域がありますので、注意が必要です。)
 ○中露国境に近い辺境地域を自転車旅行。現地の地理には詳しくないが、GPSを持ってきたから迷うはずはない。今夜の宿は国境にほど近い新疆ウイグル自治区の小さな町。異国情緒たっぷりで大満足。夜、宿のドアをノックする音。開けてみると、国土資源局から来たと言う人々。その後、突然身柄を拘束され・・・これは、GPSの使用を見とがめられた旅行者の失敗例です。その後、この旅行者は、「測量機器」の無許可使用(無許可での測量)により「測量法(測絵法)」違反で逮捕され、長期間取調べを受けた後、GPS機器や地図等を没収されたほか、罰金数万元の支払いと強制退去を命じられました。
 ○日本の某大学の研究者。新疆ウイグル自治区の砂漠地域で中国の研究機関と高山植物の共同研究。単独行動の際に、「この植物は何かしら」と葉をちぎって宿へ持ち帰ったところ、公安警察がやってきて身柄を拘束され、稀少植物保護法等に抵触するおそれがあるとして事情聴取を受け、結局は無罪放免となったが、身柄拘束と長時間の取調べを受けた・・・これは、植物採集を見とがめられた研究者の例です。

(5)帰国時
 ○空港の出発ロビーで、係員を装った人物に航空会社へのチェックインを「代行」すると言われ、パスポートやチケットを預けた結果、手続き後に法外な「手数料」を要求される(支払わないとパスポートを返さないと言われる)ケースも発生しています。帰国直前の空港でパスポートを盗難された、というケースもあります(帰国日を大幅に延長することになってしまいます)。日本に帰国するまでは海外にいることを意識するようにしてください。

 ○15日間なら査証(ビザ)なしで入国できる中国。国内を巡るうち、滞在期限を3日オーバーしてしまった。どうにかなると思い込み空港へ赴いたところ、出国審査時にひっかかって出国できず、罰金を払うお金も、新たに航空券を買うお金もなく、途方に暮れた・・・これは、まず無計画な滞在・行動を反省すべき。「大したことじゃない」とか、「どうにかなるだろう」という思い込みは絶対にしないようにしてください。

3.トラブルに巻き込まれないための心構えと準備
 主な犯罪回避策は次のとおりです。これらを励行し、また、自分は海外にいるのだという自覚を忘れなければ、多くのトラブルを避けることができるはずです。
(1)貴重品の分散所持
 ○セカンドバッグ、ポシェットなど一か所に、パスポート、財布等の貴重品をすべて入れないようにすること。また、外出の際は、多額の現金や各種カード、高価な物品をむやみに持ち歩かず、周囲の状況に常に警戒を緩めないことが肝要。(帰国時に空港でスリの被害に遭い、デジタルカメラや携帯電話を入れていたポシェットを盗まれたものの、パスポートはズボンのポケットに、現金はポケットの数か所に分散して所持していたため、被害が最小限で済み、当日無事に帰国できた例もあります。)
 ○パスポートが盗まれると身動きがとれなくなる(出国、国内移動、宿泊にはパスポートの提示が必要である)ことを再認識して、パスポートは肌身離さず、また、パスポートのコピーや戸籍謄本のコピーなど日本国籍を証明できる書類をパスポートとは別に携帯するように心がける。

(2)リュックサック、バッグの携帯方法
 肩に掛けたり、背負っているリュックサックのジッパーを開けたり、ナイフで切り裂いて中の貴重品を盗む手口が多いので、散策(歩行)中、バッグ等は前に抱きかかえる等して隙をなくすようにする。

(3)手荷物等の置き場所
 ○飲食店では安易に隣の椅子にバッグなどを置くことなく、常に自分の前面に(視野に入るように)置くように心がける。
 ○座席の間隔が比較的近いファーストフード店や現地の人でにぎわう食堂では、隣の座席が空いているからといって安易にバッグ等の荷物を置かないようにする。店内が混み合うと相席状態になるので特に注意。
 ○椅子の背もたれにかけた上着のポケットから貴重品を盗まれる事例も多発しているため、上着を脱ぐ場合には、ポケットに貴重品を入れないよう注意する。
 ○トイレの中、あるいはタクシーの車内にバッグ等を置き忘れないよう注意する。特に、タクシーの座席に旅券や財布等を落としたまま気づかずに車を降りてしまうケースが多いので注意。

(4)滞在先(ホテル)での注意事項
 貴重品は室内又はフロントのセーフティーボックスに保管するようにし、室内に貴重品を放置しないよう心がける。ホテルによっては、宿泊客が外出中に、ベッドメーキング等でホテル従業員が再度入室する場合もあるので注意。
 但し、セーフティーボックスも絶対安全というわけではないので、真に貴重なものは必ず携行するようにする。

(5)車上狙い対策
 ○車を離れるときに貴重品を残さないようにする(トランクこじ開け事例あり)。
 ○自分で運転する場合も、また誰かの車に乗せてもらう場合も、極力路上駐車はせず、車両は管理人が配置された駐車場に置くようにする。
 ○駐車専門の管理者を置いているようなレストランなどでも、管理者を過信しないこと。窓の外から中をのぞいたときに見えるような場所に物を放置しないように心がける。

(6)見知らぬ人物に注意
 ○ホテル、マンション内において見知らぬ人物が訪ねてきたら、ドアを開けずに、まずフロント、管理人等に連絡し、確認する。
 ○見知らぬ人物(特に日本語を話せる中国人)に話しかけられても安易に信用せず、常に警戒心を持ち続けること。
 ○中国人の中には日本人に反感を抱く人もいるので、日本人同士で会話する際は、大声で日本語で会話するのが適当な場所なのかどうか、時と場所を考慮することが必要。
 ○万一強盗被害に遭った場合は、相手が凶器を所持している場合が多いので、身の安全を第一に考え、絶対に抵抗しないようにする。

(7)不審な電話に注意(振り込め詐欺に注意)
  裁判所や警察を名乗り、名指しで電話がかかってきても、相手側の身元が明らかでない場合には、クレジットカードや銀行のキャッシュカードの番号及び暗証番号等を明かさない。多くの場合は振り込め詐欺と考えられますが、不安な場合は、相手側の所属先等を聴取し、所属先の代表電話をインターネットや番号案内で調べて、自分から電話をかけ直す等の対応をしましょう。

4.もしもトラブルに巻き込まれてしまったら
 トラブルに巻き込まれ、何らかの事故又は犯罪被害に遭った場合は直ちに公安局に届け出てください。被害届を提出するのは最寄りの派出所です。届出書が受理されると、担当警官の氏名と連絡先を記した受理票のようなものが手に入りますので、それらの情報とともに大使館や総領事館へご相談いただくと、大使館や総領事館としても動きやすくなります。
 交通事故の届け出はもとより、各種犯罪被害の届け出等は、あまり時間が経過していると、現場確認あるいは被害確認等が難しくなるため、事案の手がかりを減らし、解決への道を狭めます。泣き寝入りせず、あるいはめんどうくさがらず、事故や犯罪に遭ったら直ちに被害届を出しましょう。

5.犯罪・事故発生状況
 なお、中国の犯罪・事故発生状況は以下のようになっています。
(1)中国当局の発表によると2013年に各種刑事事件の立件数は約660万件で前年比約7%増。全体としては安定していると言えますが、近年でも民族問題も絡むと考えられる無差別殺傷事件や、爆弾を使った事件も発生しています。現地の治安状況の変化には十分注意して下さい。(在中国各公館HPで四半期に一度海外安全対策情報を発出していますので、各公館のHPもご利用下さい。)

(2)一方で、「車社会」の到来とともに交通事故が多発しており、2013年の統計では、全国で約6万人が死亡しています。日本と交通ルールも違いますので十分な注意が必要です。当然ながら中国でも飲酒運転は違法です。違反の場合は法律によって処罰されますので、絶対に飲酒運転はしないで下さい。

6 シリアやチュニジアにおいて日本人が殺害されるテロ事件をはじめ、ISIL(イラク・レバントのイスラム国)等のイスラム過激派組織又はこれらの主張に影響を受けている者によるとみられるテロが世界各地で発生していることを踏まえれば、日本人、日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険があります。このような情勢を十分に認識し、誘拐、脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、渡航情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

● 査証、出入国審査等


査証についての最新情報については、駐日中国大使館(電話:03-5785-6868(領事部))、在大阪中国総領事館(電話:06-6445-9481)、在福岡中国総領事館(電話:092-713-1121)、在札幌中国総領事館(電話:011-563-5563)、在長崎中国総領事館(電話:095-849-3311)、在名古屋中国総領事館(電話:052-932-1098)、在新潟中国総領事館(電話:025-228-8888)等にお問い合わせください。また、駐日中国大使館HPに中国査証の案内が掲載されています。 http://www.china-embassy.or.jp/jpn/

1.査証(ビザ)・滞在許可
(1)滞在予定が15日以内なら査証(ビザ)免除の入国も可能
 現在、観光、商用、親族又は友人訪問、もしくは通過上陸目的で中国に渡航する一般旅券を所持する日本国民は、入国日を含めて15日までの滞在ならばビザなしで入国できます。(2015年8月現在、この措置が変更されるとの連絡はありません。ただし、外交旅券又は公用旅券所持者は、渡航目的、渡航期間にかかわらずビザが必要です)。
 なお、査証免除で入国した場合でも、中国内でパスポートを紛失すると出国のためには出国ビザが必要となります。

(2)滞在予定が15日を超える場合や渡航目的によっては事前にビザ取得を
 入国後の滞在日数が15日を超える(もしくは超えることが予想される)場合はビザが必要です。入国の前に必ず日本又は第三国にある中国大使館等においてビザを取得してください。また、留学、就労、定住、取材等の目的で中国に渡航する場合等は、その渡航目的に相当するビザを事前に取得する必要があります。

(3)入国後の滞在許可期間の延長は難しい
 日本人旅行者の中には、「とりあえずビザなしで入国しておいて、もしも長く滞在を続けたくなったら、中国国内で滞在許可期間の延長を申請すればいいのではないか?」とお考えの旅行者も多いようです。もちろん、悪天候のため帰国便が欠航になった、とか、突然病気になって入院したので予定どおり帰国できなかった、というように、不可抗力によって滞在日数が滞在許可期間を超えたのであれば、公安局に対し、航空会社の欠航証明書や病院の診断書などを添えて延長許可を申請することでオーバーステイ状態を回避することはできます。しかし、単に「滞在を続けていたいから」という理由でその手続きを行うことは容易ではありません。滞在許可期間を延長しようとする場合は、公安局での申請手続の際、パスポートのほかに、「臨時宿泊証明書」と中国での受け入れ先が作成する身元保証書等を提出する必要があります(必要な書類については、申請先の公安局にご確認ください。)。また、たとえば中国人の母親が帯同する日本国籍子女の滞在期間を延長しようとする場合、公安局から親子関係を証明する書類(日本国大使館・総領事館作成の証明書)の提示を求められることがあります。同書類の作成には日本の戸籍謄本(原本)が必要になりますが、この場合、戸籍謄本等の準備がないと、原本を日本から取り寄せる必要があり、また証明書の作成にも時間がかかることなどをあらかじめ承知しておく必要があります。

(4)特定の目的で長期滞在を予定される方へ
 留学、就労等の目的を持って滞在を予定する場合は、入国前に、留学査証(X査証(X1またはX2査証))、就労査証(Z査証)及び長期取材記者査証(J-1査証)等を申請し、取得しておく必要があります。詳しくは駐日中国大使館等にご確認ください。駐日中国大使館HPに関連情報が掲載されています。
 http://www.china-embassy.or.jp/jpn/lsfu/hzqzyw/t1071920.htm

2.オーバーステイは厳禁
 滞在許可期間を超えて滞在を続けるとオーバーステイとなります。オーバーステイになると、1日につき500元、上限10,000元の罰金が科され、情状酌量の余地なしと判断されれば、行政拘留、更には再入国禁止措置がとられることもあります。滞在許可日数は常に確認しておくようにしましょう。
 なお、「15日間はビザ不要」の規定を利用して、たとえば15日に1回ずつ、香港やマカオ、韓国等へ出国しては再入国を繰り返し、長期間の滞在を試みる方もいるようですが、長期滞在予定者は、本来、滞在目的に則したビザを取得して入国すべきであり、このような方法で長期滞在を実現させるのは「ビザ免除措置」の目的に合致していませんし、頻繁に出入国を繰り返すことが中国側当局の目にはどのように映るのか留意する必要があります。パスポート上の出入国履歴を見た当局者が「不審な出入国」と判断するような場合は、強制退去に加え入国禁止措置を講じる可能性も十分にあり得ます。

3.居留許可証
 留学、就労等、特定の目的で長期滞在のためのビザで入国した場合は、入国後30日以内に居住地の公安局に申請して、「居留許可証」を取得する必要があります。同許可証はシール式になっており、パスポートに貼付されます。この居留許可証申請手続きの際には健康証明書が必要です。
 また、地方によって所要日数は異なりますが、居留許可証の延長については、中国公安局での手続きにワーキングデーで最大15日(実質3週間)が必要となります。その間、パスポートについては、公安局預かりとなり、移動が困難となるので注意が必要です。


4.日本人と中国人との間の子どもの滞在ステータスについて 
最近増えているトラブルの一つに、日本人と中国人との間の子どもが日本の旅券で中国に滞在する際の問題があります。
 在中国日本国大使館・総領事館は、日本人と中国人との間の子どもについては、(1)入国してしまってから居留許可証の取得や滞在期間の延長をしに迂闊に公安局へ赴くと、国籍の問題が複雑化して身動きがとれなくなるおそれがあるため、滞在日数を厳格に守り、決してオーバーステイしないこと、すなわち、滞在期間の延長は考えず、必ず許可期間内に帰国すること、(2)長期滞在を予定するのであれば、事前に日本国内等で然るべきビザを取得してから入国すること等をアドバイスしています。
 この問題は、両国の国籍に対する考え方に起因しています。中国の法律は、二重国籍を認めないというのが原則的な立場です。問題を回避するには、日本か中国の単独国籍にすることですが、いずれの側においても国籍から離脱・退籍するのにも所要の手続き、一定の期間が必要となります。現状が変わることは当面見込めない問題ですので、そのような子どものいるご家庭におかれては、中国へ来られる前に、ビザや居留許可等に関する知識を深め、十分な検討を行うことをお勧めします。

5.出国制限
 中国に滞在中の日本人が民事・経済紛争に絡んで民事訴訟を提起されたりすると、その訴訟が結審するまで、あるいは判決に基づいて支払いやなすべき行為が命じられたような場合には、その支払いや行為が行われるまで、法院(裁判所)から出国禁止措置がとられることがあります。その際、場合によってはパスポートを差し押さえられることもあります。
 この制度は、債務者の海外逃亡による執行難の回避を目的としたものであり、法規上は特段外国人だけを狙い撃ちしたものとは言えませんが、日本の国内法にはない制度なので、たとえば中国でビジネスを展開する上で訴訟案件等が生じた場合は、専門家や弁護士などから法的なアドバイスを受ける必要もあるでしょう。

6.外貨、人民元の持出し・持込み
(1)無申告で中国へ持ち込める外貨は5,000米ドル相当まで、人民元は20,000元までです(「携帯外幣現鈔出入境管理暫行弁法」、「国家貨幣出入境管理弁法」及び「中国人民銀行公告【2004】第18号」)。それ以上を超える外貨や人民元を持ち込む場合は税関での申告が必要であり、申告をしていない場合、出国の際に持ち出しができなくなるとお考えください。具体例では、無申告で550万香港ドルを中国に持ち込もうとした香港人が、税関当局に総額の約20%にあたる100万人民元の罰金を科された事例が報じられています。そのような事態を招かないために、必要な申告手続きは行いましょう。
外貨から人民元への換金は、空港内や市中の銀行のほか、主要なホテルでも可能ですが、人民元から外貨への換金は、主に出国空港内の銀行で可能です。ただしその際には、外貨から人民元へ換金した際の換金証明書「兌換水単」が必要な場合があります(少額であれば換金証明書がなくても再両替が可能)ので、外貨から人民元に両替したときに受け取るこの証明書はきちんと保管しておきましょう。

(2)無申告で中国から持ち出せる外貨も5,000米ドル相当までで、人民元なら20,000元までです。
 5,000米ドル相当を超えて10,000米ドル相当までの外貨の場合は、中国国内の預金銀行で許可証の取得が必要です。さらに10,000米ドル相当以上の場合は、外貨管理局の許可を受けた上で、中国国内の預金銀行で許可証の取得が必要です。
 過去に、数百万円の日本円の現金を無申告で持ち出そうとした日本人旅行者が、税関でこれを指摘され、約50万円(5,000米ドル相当額)のみ持出すことを認められたものの、残りの数百万円を「留置扱い」にされた例があります。本人はお金を取り戻すため、再度中国に来訪し、税関の取り調べを受けることになりましたが、その後、数百万円を返却してもらうための手続きは長期にわたり、相当の手間と費用を要したようです。十分注意しましょう。

7.禁制品の持込み・持出し
(1)入国時の持込み禁止品としては、武器、中国の政治・経済・文化・道徳に有害な印刷物やフィルム等、及び麻薬類等があります。また、中国からの持出し禁止品は、これらの持込み禁止品のほかに、貴重文物(古美術・骨董類)、絶滅に瀕する貴重動植物(標本も含む)及びその種子・繁殖材料等があります。たとえ「自由市場」等で購入した場合でも、貴重文物を国外に持ち出すと、密輸罪として重刑(最高は無期懲役。中国の「刑法」第151条)を科されることがあります。 文物の持ち出しについては、「文物保護法」に基づき「文物出境審核標準」(中国語)に定められていますが、例えば、1911年以前の文物は一律に持ち出しが禁止されています(それ以降の年代の文物についても分類分けされ、厳しく制限がされています)。また、持ち出しの許可については、各地の文物局、北京市であれば北京市文物局、が担当となります。文物をご購入の際には、購入先、必要であれば文物局に持ち出し可能か慎重にご確認ください。
楽器の「二胡」などを購入しようとする人も増えていますが、国際条約に基づいて日本への持ち込みが規制(中国の関係当局が発給した輸出許可証が必要)されているニシキヘビの皮が使われているのが普通ですので要注意です。在中国日本国大使館・総領事館のホームページも参照ください。

(2)入国時に、本人が滞在中に個人で使用することを目的として、カメラ、ビデオカメラ、ノートパソコン等の個人用品を持ち込む場合には税関申告をする必要はありませんが、これら物品の中で、出国時に持って出る予定のないものがあり、その物品が2,000元以上の価値を有するものである場合は、入国時に、税関に対し必ず申告を行っておく(「税関申告書」に必要事項を記入して提出しておく)必要があります。申告がないと、それらの物品を商品として売りさばくのではないかとの嫌疑がかかることもありますので、注意が必要です。

8.検疫
(1)動植物及びその製品の持ち込み(携帯輸入及び輸送輸入(別送手荷物))は原則禁止されています。 例えば肉類・魚類及びその製品(生でも煮たものであっても)、卵・バター・マヨネーズなど、果物・野菜・種子・苗木、動物の死体・標本などは携帯輸入禁止品目です。

(2)動物について、例外として一定の条件下で持ち込めるのは犬と猫だけです(「出入境人員携帯物検疫管理弁法」)。ウサギやハムスター、カメなどその他の動物は、いくら持ち主が「これは自分のペットだ」と主張しても持込みは認められません。
 ○検疫に合格した犬や猫は飼い主1人について1匹に限り持込むことができます。
○入国空港の動物検疫で、飼い主のパスポート(コピーも必要)、検疫証明書、狂犬病予防接種証明書(日本の動物検疫所では、動物病院等の予防接種証明を根拠にまとめて1枚の証明書として発行します。)を提示して持込むための手続きを行います。
 ○ペットは手続きが済むまで空港施設内の隔離場所に係留されます。犬・猫の隔離検疫期間は原則30日ですが、中国当局に「非狂犬病発生国」と認定されている日本からの犬・猫の場合、係留期間は7日間、残り23日間は当局が指定する場所(つまり自宅)で隔離することになります。また盲導犬などは所定の証明書があれば隔離を免除されます。
 ○ただし、入国する空港によって取り扱いが異なることがあり、また、そもそも犬・猫を飼うことに制限がある都市もありますので、事前に現地の当局(各空港検疫所、または省・市検疫局)等に確認されることをお勧めします。例えば、北京市では「北京市養犬管理規定」により、重点管理区(朝陽区や海淀区等)では犬は一家庭につき一匹に制限、また、大型犬等を飼うことは禁止されています。

● 滞在時の留意事項


 中国政府は自国の法律を遵守する外国人は歓迎する一方で、これに違反する者は、厳しく取り締まる方針を打ち出していますので、十分に留意してください。中国に渡航、滞在される方は、中国の法令を遵守し、違法行為を厳に慎むようにしてください。

1.パスポートに関する注意
(1)常時携帯
 16歳以上の外国人はパスポートを常に携帯することが「出境入境管理法」で義務づけられています。街頭で警察官に職務質問をされた際などにパスポートを提示できないと、派出所へ連行され事情聴取を受けることもあります。また、年齢を問わずホテル等に宿泊する際にはパスポートの提示が必要ですし、航空機や高速鉄道等を利用する場合でも原則パスポートが必要です。
 深夜に酔っ払って暗い道を歩いていたら警察官から職務質問を受け、パスポートを携帯していなかったので派出所へ連行されたが、この扱いに立腹し、酔いも手伝って、派出所で暴言を吐き、派出所の備品を破壊してしまったため、そのまま身柄を拘束されてしまったという旅行者の例もあります。パスポートを携行していないことだけで既に法律違反を構成に該当してしまうことを十分念頭に置く必要があります。

(2)盗難注意
 近年、日本人がパスポートを盗まれる事例が増加しています。万一中国国内で盗難に遭った場合は、直ちに最寄りの派出所あるいは公安当局(出入国管理部門)に赴き、「事案発生(報案)証明」と「紛失(報失)証明」をそれぞれ入手するとともに、最寄りの日本国大使館又は総領事館の領事窓口までご連絡・ご相談ください。
 なお、新たなパスポートや「帰国のための渡航書」の発給を受けた場合、その後あらためて出入国管理部門に出向いて出国ビザや滞在ビザを申請・取得する必要があります。この一連の手続きが終了するまでには概ね1、2週間かかるため、日本への帰国や中国国内の移動ができなくなります。

2.臨時宿泊登記
 外国人は、その滞在地において、24時間以内に現地公安局に対して「臨時宿泊登記」をしなければなりません(「出境入境管理法」)。
 ホテルなどの宿泊施設や、フロントデスクがあるホテルサービス型マンション等では、フロントデスクでチェックインをすれば、この登記を自動的に代行してくれるので、宿泊者本人が何か手続きをする必要はありませんが、問題になるのは、親族や友人の自宅に泊めてもらうような場合、あるいは長期駐在員が日本から来た親族や友人を自宅に泊めるような場合です。その自宅が一戸建てであったり、フロントデスク等のない一般的なアパートである場合、宿泊者本人と宿泊先の主人とが直接、最寄りの派出所に出向いて「臨時宿泊登記」を行わなければなりません。この登記を行わない場合は法律違反となります。また、居留許可取得手続き、あるいは滞在許可の延長手続きなどをするためには、この登記に基づいて発行される「臨時宿泊証明書」が必要となりますので、忘れずに登記を行うようにしましょう。

3.旅行制限等(開放地区・未開放地区)
(1)中国には、外国人が特段の許可を取ることなく自由に行ける「開放地区」と、そうではない「未開放地区」があり、かつては多くの場所が未開放地区でした。
 しかし、改革・開放政策が進むにつれ未開放地区は減っていき、今や、市や県といった行政区画レベルで丸ごとその市やその県が未開放地区であるというような場所はほとんどなくなったと言ってもよいほどです。それでもまだごく一部に未開放地区は残っています(具体的な未開放地区はリスト化されていないようですが、2013年8月にも青海省西寧市の未開放地区に手続きを経ずに入った外国人が処分されたとの報道があります。)。また、「未開放地区」という位置づけではありませんが、チベット自治区は入域の前に「入藏証(チベット入境証)」を必ず取得しなければなりません。前述の未開放地区へ訪れるにも、事前に公安局に申請して旅行証明書を取得する必要があります。

 (注)これまで長く未開放地区だった旅順(大連市旅順口区)は、2009年11月21日付で、中国国務院及び中央軍事委員会により対外開放が批准され、軍事施設とその周辺地域を除き、外国人の入域制限が緩和されました。

(2)行政区画レベルの未開放地区はほとんどなくなったものの、開放地区とされている市や県の中に部分的に立ち入り禁止区域が設けられていることがあり、外国人にとってはその存在が非常にわかりにくいので、旅行者が「知らなかった。」という状況に陥りやすくなっています。
 その典型的な例は「軍事禁区」と「軍事管理区」です。また、これらに区域に指定されていない施設もあります。これらは「軍事施設保護法」によって管理されており、無断で立ち入ったり、写真・ビデオ撮影を行ったりすると違法行為となるおそれがあります。この問題の最も難しいところは、中国における「軍事施設」の概念が非常に広く、日本の感覚では「えっ、どうしてここが軍事施設?」と驚いてしまうような場所も軍事施設に指定されていることです。だからこそ、日本人旅行客がうっかり軍事施設に入ってしまい、あるいは写真を撮っていたら軍事施設が写り込んでしまい、身柄を拘束され、罰金を科せられたり強制退去させられたりするケースが起きやすいのです。空港、演習場など、「これはもしかしたら軍用建造物かも・・・」と推測できるものもありますが、政府関係施設や鉄道の橋梁、ダム、人民解放軍が経営している病院、退役幹部の住宅・別荘地なども軍事施設として扱われるものがあり、一見してそれとわからないものも多々ありますので、注意が必要です。

4.写真撮影の制限
 前述のとおり、特に軍事関係の施設・設備は写真撮影が厳しく制限されています。また、一般市民や少数民族等による街頭デモなどの政治活動を写真撮影していて、警察官からフィルムを取り上げられた例もありますので十分留意しましょう。
 なお、一部の博物館、美術館等では写真撮影が禁止されています。撮影の前によく確認することが肝要です。

5.麻薬等違法薬物犯罪
 中国政府は、大麻・麻薬類や覚醒剤等の密輸、販売、運搬、製造、所持、譲渡を厳しく取り締まっています。最近は運び屋などをやった日本人が検挙されるケースも多数発生しています。違反者には厳罰が科せられ、最高刑は死刑です。これまでに6人の日本人死刑囚に対して刑が執行されています。
 麻薬等違法薬物犯罪に巻き込まれないためには、薬物に関係しているような怪しい人物とは関わらないように留意し、薬物使用等に関する誘いや、怪しい物品の保管や運搬の依頼は断固として断ることが肝要です。

6.不法就労
 中国で就労するためには、勤務先が発行する就業許可証に基づき、まずは駐日中国大使館・総領事館等で就労ビザ(Zビザ)を取得して中国へ入国し、更に公安局で「居留許可証」を取得した上、労働・社会保障局から最終的な許可を受けなければなりません。訪問ビザ(Fビザ)での就労は認められておらず、また、留学生のアルバイトは2013年7月1日施行の「出境入境管理法」で手続きを経れば可能であることが規定されていますが、複雑な手続きが必要なので、所属先の学校によく相談することが必要です(手続きを経ずにアルバイトをした場合には、不法就労となります。)。不法就労をした場合は、5000元以上20,000元以下の罰金(行政罰)が科せられ、行政拘留や国外退去処分を受けることもあります。

7.売買春等
 中国では、買春で行政処罰を受ける日本人があとを絶ちません。日本国大使館・総領事館では、日本人が厳重な処罰を受けた買春事案が発生するごとにホームページ等で注意喚起を行っていますが、事案の発生は途絶えません。
 売買春の行為(性的サービスを伴うマッサージ等を含む)は犯罪であり、「治安管理処罰法」の適用を受けます。検挙された場合、最高15日以内の拘留及び5,000元以下の罰金が科せられるほか、国外退去処分を受け、その後中国へ一定の期間入国禁止となる場合もあります。
 売春の勧誘には様々な形態があります。「旅の恥はかき捨て」と気持ちを緩めるのは大きな誤りです。くれぐれも安易な行動は慎みましょう。

8.銃器犯罪
 中国では、銃器類の製造・販売管理が不十分で、特に、国内における貧富の格差の拡大等に伴い、暴力団(黒社会)関係者による銃器を用いた殺人・強盗殺人等の凶悪犯罪が多発する傾向があります。

9.外国人が注意すべき活動
(1)政治活動
 外国人の集会、行進、示威等の政治活動を行うことは厳しく制限されています(例えば「集会遊行示威法」)。これらの活動に参加し、公安局等主管機関の関係法令等に違反した場合、活動の種類や程度によって処罰を受けます。単にビラを配布しただけでも、その記載内容によっては、違法又は犯罪と認定され、厳罰が科せられることもあります。

(2)機密漏洩行為
 コピー店で統計資料などをコピーした場合でさえ、コピー店から公安局に通報され、国家機密を盗んだとして処罰されることもあります。国家機密や漏洩に関する処罰等は「国家保秘法」に規定がありますが、国家機密の範囲は広範であり注意が必要です。また、学術的なサンプル調査(アンケート用紙配布等)を実施する場合にも、同調査が取締りの対象となることもあるので、共同調査を実施する中国側機関(学校等)と十分な打合わせが必要です(外国人や外国の団体が中国内で単独で市場調査や社会調査を行うことは禁じられています。調査を行うには資格のある中国側機関に委託して行う必要があります(「統計法実施細則」、「渉外調査管理弁法」等)。前述のとおり、GPSを使った自転車旅行も違法測量行為になりますし、軍事施設を写真に撮ったりするのも機密漏洩行為と見なされることがあります。

(3)宗教活動
 外国人の宗教活動は厳しく制限されています(「外国人宗教活動管理規定」)。例えば、外国人は、中国国内の寺院、教会等の宗教活動を許された場所以外では宗教活動に参加できませんし、省、自治区、直轄市以上の宗教団体の招聘なしに国内で遊説・説法を行うことも、県級以上の政府宗教管理機関が承認した場所以外で宗教活動を行うこともできません。
 また、「信教の自由」は認められているものの、宗教組織等の設立・組織化及び布教・宣伝活動は認められていません。違反者に対しては、政府により制止・阻止を受けます。特に、「法輪功」は「邪教」として当局の厳しい取締りの対象とされています。公共の場所(天安門広場等)で布教・宣伝活動を行うと、強制退去処分を受ける場合があるほか当局に拘束される場合もあります。

10.交通事情
(1)車は右側通行(左ハンドル)で、シートベルト着用が義務付けられています。
 市内の主な交通機関は、路線バス(トロリーバス、ミニバスを含む)、自転車、地下鉄、タクシー、自家用車等です。都市間移動には航空機、列車のほか、長距離高速バス網も近年急速に発達してきています。
 道路標識は、日本のものと似ていることから比較的わかりやすいと言えますが、注意は必要です。なお、中国では車両は赤信号でも右折してよいことになっていますので、歩行者信号が青でも右折車には十分注意して下さい。

(2)高速道路等の建設によって、遠隔地への所要時間は短縮される傾向にありますが、主要道路では渋滞が慢性化しています。また、幹線道路以外の路面は、一部陥没している部分もあるので注意が必要です(暗い夜道で、旅行者がフタをしていないマンホールに落ちてけがをした例もあります。)。

(3)ひと昔前に比べれば、交通マナーは向上しました。しかし、国内各地でその度合いにはばらつきがあり、依然として交通ルールを守らない運転者・歩行者が目につきます。速度超過、無理な車線変更や強引な割込みをする車両、オートバイ及び自転車等のほか、歩行者についても信号遵守しない者、車の有無に関係なく横断歩道以外の場所や交差点の真ん中を行き交う者、車の前後から突然飛び出す者などもおり、一般的に交通マナーが悪いため、特に都市部では接触事故が多発しています。
 よく「郷に入れば郷に従え」と言って、中国では交通ルールを守らなくてもよいかのように吹聴する日本人を見かけますが、大きな間違いです。交通ルールが徹底されていない中国に来てこそ、交通ルールを守る模範者として自ら規範を示すぐらいの自覚がほしいものです。

(4)万一、事故等に遭遇した場合は、まず交通警察(電話:122)に通報してください。事故現場の保全が義務づけられていますので、警察官の到着までは車両は移動させないでください。
 なお、被害に遭っても、日本と中国の経済格差及び賠償に関する法制度の違いから、事故を起こした相手方から十分な賠償を受けられるという保障はありません。渡航の前に海外旅行保険に加入することをお勧めします。

11 在留届の届出
海外に3か月以上滞在される方は「在留届」の提出義務があり、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後遅滞なく在中国日本国大使館に「在留届」を提出してください。また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき又は中国を出国する(一時的な旅行等を除く)ときは、必ずその旨を届け出てください。在留届は、在留届電子届出システム(ORRネット、http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。また、郵送、ファックスによっても届出を行うことができますので、大使館まで送付してください。

12「たびレジ」への登録
在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者など)を対象に、現地での滞在予定を登録していただけるシステムとして、2014年7月1日より、外務省海外旅行登録(「たびレジ」)の運用を開始しています(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。登録された方は、滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざという時の安否照会連絡などの受け取りが可能ですので、ぜひご活用ください。

● 風俗、習慣、健康等


1.日中間の政治状況に注意しましょう
 日中両国間で政治的な問題が発生している際には、日本の大使館や総領事館、企業や商店を標的としたデモ等が発生することがあります。町中でそのような事態を見かけた場合には、極力近づかないようにしてください。
 平時においても、中国人の中には日本人に反感を抱く人もいるので、日本人同士で会話する際は、大声で日本語で会話するのが適当な場所なのかどうか、時と場所を考慮することが必要です。また、「バカ」や「ばかやろう」といった言葉は、相手をののしる言葉として広く浸透しています。思わぬトラブルになることがありますので注意が必要です。
 特に2012年8月以降は、尖閣諸島を巡って中国国内で中国人の反日感情が高まり、各地で抗議デモが発生する他、日本人が暴行を受けた、日本人をタクシーには乗せないとか宿泊させない等の事案も発生しています。

※ 日中関係で焦点の当たる主な日は以下のとおりです。
5月4日(1919年)  5・4運動(反帝国主義、反封建主義運動)
5月9日(1915年)  対華二十一カ条要求を最後通牒で受諾した日
6月5日(1941年)  重慶爆撃
7月7日(1937年)  廬溝橋事件
8月12日(1978年) 日中平和友好条約締結
8月13日(1937年) 第二次上海事変
8月15日(1945年) 終戦記念日
9月2日(1945年)  降伏文書に調印
9月3日(1945年)  抗日戦争勝利日
9月18日(1931年) 満州事変(柳条湖事件)
9月29日(1972年) 日中共同声明発出
12月8日(1941年) 太平洋戦争開始(真珠湾攻撃)
12月9日(1935年) 十二・九運動(五・四運動に次ぐ規模の抗日学生デモ)
12月13日(1937年) 南京入城(中国では南京大虐殺記念日とされている) 
*中国の全人代常務委員会は、2014年2月に、9月3日を「中国人民抗戦勝利記念日」、12月13日を「南京大屠殺死難者国家公祭日」(「南京大虐殺被害者への国家追悼日」)として指定しました。

2.風俗、習慣
 日本人は、一人でいるときは慎重でも、人数が集まると急に気が大きくなる傾向があります。アルコールが入るとなおさらです。たとえば日本料理店に集まり、日本の居酒屋にいるのと同じ雰囲気の中で日本語のサービスを受けながら仲間うちで飲んでいると、会話に遠慮がなくなり、まただんだんと大声になって、話題も中国・中国人の悪口や、中国で仕事や生活をすることに対する愚痴が増えていきがちです。
 しかし、冒頭でも触れましたが、お酒を飲んでいるその場所がどんなに日本国内にある居酒屋にそっくりでも、そこは断じて日本ではありません。れっきとした外国の地であり、大声で話す中国に対する愚痴はどんなふうに周囲に聞こえているでしょうか。日本国内で、逆の立場でその場に居合わせたとしたら、一体どんな気持ちになるでしょう。
ましてや中国には、いまでも戦争の傷跡を心に残す人々がおり、また一般的に中国国民は日本人の言動に敏感なところがあります。滞在中は、ぜひとも節度ある態度や行動が望まれます。

3.少数民族
 中国には多数の少数民族が居住しています(55の少数民族があると言われています。)。少数民族居住地域に入る際は、それぞれの民族の習慣・風俗に十分配慮が必要です。また、新疆ウイグル自治区については、民族問題に起因すると思われる事件が多発し、死傷者も出ているので十分な注意が必要です。

4.健康等
鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例が各地で発生しています。外務省海外安全HPや在中国各公館のHPに情報を掲載していますので参考にしてください。また、地域・季節によって、中国の各地で深刻な大気汚染が発生しています。これらについても在中国各公館のHPに情報を掲載しています。
 地域によっては衛生状態は必ずしもよくありません。伝染病や寄生虫病予防のために、生ものは口にしないなど衛生面に注意しましょう。特に、小さな飲食店の中には衛生上の問題がある店もあり、露店での飲食等でも注意が必要です。
 水道水はかなり硬度が高いので、料理・飲用には必ず沸かして使いましょう。ミネラルウォーターのペットボトルが簡単に手に入りますので、飲用に利用してください。
 A型・B型肝炎の感染例も比較的多く、長期滞在する場合は予防接種をお勧めします。鳥インフルエンザの人への感染例、死亡例も報告されていますので、特に地方に赴く場合、不用意に家畜・鳥に近寄ったり触れたりしない、外出先から帰ったときは手洗いを励行するなど、衛生管理に十分留意してください。また、中国では今も狂犬病による死者が毎年出ていますので、特に地方での滞在が長くなるような場合は、狂犬病予防接種をお勧めします。
「在外公館医務官情報」(http://www.anzen.mofa.go.jp/medi/china_medi.html
において、中国国内の衛生・医療事情等を案内していますので、渡航前には必ずご覧ください。
その他、必要な予防接種等については、以下の厚生労働省検疫所ホームページを参考にしてください。 
◎感染症情報( http://www.forth.go.jp/ )」


5.辺境旅行
 辺境地区への旅行者は増加傾向にありますが、チベット自治区等の高地(区都ラサの標高は3、650m、シガツェは3、850m、チベット・青海(青蔵)鉄道全線の平均海抜は約4、500m(最高地点は5、072m)等)や雲南省、新疆ウイグル自治区において、日本人旅行者が高山病、心筋梗塞や脳溢血、肺炎を発症して死亡したり、緊急入院するケースが見られます。無理な旅行計画は立てず、体調が芳しくないときには十分休息をとり、水分補給を心掛けてください。特に、高齢の方は健康面の留意が必要です。
 また、辺境地区は自然環境が厳しく、いったん辺鄙な農村部などへ入り込むと、交通や通信(国外への通話が困難)も不便なため、事前に十分な準備をしておくことが不可欠です。毎年、南部を中心とした国内各地で台風や大雨による洪水や土砂崩れの被害が発生し、多くの被災者が出ています。渡航を予定する際には、気象関係の情報入手にも努めるよう心がけてください。
 また、中国から陸路で他国へ移動をされる方、特にパキスタンへの移動をされる予定の方は、事前にパキスタンの情勢につき十分な把握をし、渡航の延期を含めて慎重にご検討下さい。(2015年8月現在、国境地帯を含め、パキスタンには危険情報が発出されています。)

● 緊急時の連絡先


● 緊急時の連絡先
 ◎警察   :110※ ◎消防署 :119※ ◎交通事故:122※ ◎救急車 :120※(北京は999も) (※国内共通)[北京](市外局番:010) ◎在中華人民共和国日本国大使館 電話:8531-9800 (代表,),6532-5964(邦人援護)
  国外からは(国番号86)-10-8531-9800,,6532-5964(邦人援護)

[広州](市外局番:020) ◎在広州日本国総領事館 電話:83343009(代表),,83343090(領事・査証)  国外からは(国番号86)-20-83343009,,83343090(領事・査証)[上海](市外局番:021) ◎在上海日本国総領事館 電話:5257-4766  国外からは(国番号86)-21-5257-4766[重慶](市外局番:023) ◎在重慶日本国総領事館 電話:6373-3585  国外からは(国番号86)-23-6373-3585[瀋陽](市外局番:024) ◎在瀋陽日本国総領事館 電話:2322-7490  国外からは(国番号86)-24-2322-7490[大連](市外局番:0411) ◎在瀋陽日本国総領事館大連領事事務所
 電話:8370-4077  国外からは(国番号86)-411-8370-4077[青島](市外局番:0532) ◎在青島日本国総領事館 電話:8090-000
  国外からは(国番号86)-532-8090-0001

(問い合わせ先)


○外務省領事サービスセンター 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902,, 2903
○外務省海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)(外務省関連課室連絡先)○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く) 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連) 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3496(現地公館連絡先)

○在中国日本国大使館 (管轄地域:北京市,,天津市,,陝西省,,山西省,,甘粛省,,河南省,,河北省,, 湖北省,,湖南省,,青海省,,新疆ウイグル自治区,,寧夏回族自治区,,チベット自治区,,内蒙古自治区) 住所(領事部):北京市朝陽区亮馬橋東街1号 電話:(市外局番010)- 8531-9800(代表,),(市外局番010)-6532-5964(邦人援護)
    国外からは(国番号86)-10-8531-9800(代表),,(国番号86)-10-6532-5964(邦人援護) FAX:(市外局番010)-6532-9284    国外からは(国番号86)-10-6532-9284 ホームページ:http://www.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm

○在広州日本国総領事館(管轄地域:広東省,,海南省,,福建省,,広西チワン族自治区) 住所:広州市環市東路368号花園大厦 電話:(市外局番020)-83343009(代表),,(市外局番020)-83343090(領事・査証)    国外からは(国番号86)-20-83343009(代表),,(国番号86)-20-83343090(領事・査証) FAX:(市外局番020)-83338972(代表),,(市外局番020)-83883583(領事・査証)    国外からは(国番号86)-20-83338972(代表),,(国番号86)-20-83883583(領事・査証) ホームページ:http://www.guangzhou.cn.emb-japan.go.jp/

○在上海日本国総領事館(管轄地域:上海市,,安徽省,,浙江省,,江蘇省,,江西省) 住所:上海市万山路8号 電話:(市外局番021)-5257-4766    国外からは(国番号86)-21-5257-4766 FAX:(市外局番021)-6278-8988    国外からは(国番号86)-21-6278-8988 ホームページ:http://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/

○在重慶日本国総領事館(管轄地域:重慶市,,四川省,,貴州省,,雲南省) 住所:重慶市渝中区鄒容路68号 大都会商廈37階 電話:(市外局番023)-6373-3585    国外からは(国番号86)-23-6373-3585 FAX:(市外局番023)-6373-3589    国外からは(国番号86)-23-6373-3589 ホームページ:http://www.chongqing.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm

○在瀋陽日本国総領事館(管轄地域:遼寧省(大連市を除く),,吉林省,,黒龍江省) 住所:瀋陽市和平区十四緯路50号 電話:(市外局番024)-2322-7490    国外からは(国番号86)-24-2322-7490 FAX:(市外局番024)-2322-2394    国外からは(国番号86)-24-2322-2394 ホームページ:http://www.shenyang.cn.emb-japan.go.jp/

○在瀋陽日本国総領事館大連領事事務所
(管轄地域:大連市) 住所:大連市西崗区中山路147号 森茂大廈3F 電話:(市外局番0411)-8370-4077    国外からは(国番号86)-411-8370-4077 FAX:(市外局番0411)-8370-4066    国外からは(国番号86)-411-8370-4066 ホームページ:http://www.dalian.cn.emb-japan.go.jp/jp/index.html

○在青島日本国総領事館(管轄地域:山東省) 住所:青島市香港中路59号 国際金融中心45F 電話:(市外局番0532)-8090-0001    国外からは(国番号86)-532-8090-0001 FAX:(市外局番0532)-8090-0024    国外からは(国番号86)-532-8090-0024
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