チュニジア | Tunisia

情報種別:海外安全情報(危険情報)
本情報は2015年07月10日に失効しました。

チュニジアについての渡航情報(危険情報)の発出

2015年03月19日

関係国地図

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●チュニス県チュニス市
 :「渡航の是非を検討してください。」(引き上げ)
●アルジェリア・リビア国境地帯を含む南部砂漠地帯の一部
 :「渡航の延期をお勧めします。」(継続)
●カスリン県
 :「渡航の延期をお勧めします。」(継続)
●ジャンドゥーバ県、ケフ県、シディブ・ジッド県、ガフサ県及びドズール県・ケビリ県・タタウィン県・メドニン県の一部:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
●チュニス県チュニス市を除く上記以外の地域(継続)
 :「十分注意してください。」(継続)

☆詳細については、下記の内容をよくお読みください。

1.概況
(1)2015年3月18日、首都チュニスにおいて、郊外にある国民議会議事堂を数人の武装集団が襲撃し、更に隣接するバルドー国立博物館を襲撃の上、複数の観光客を人質に立てこもる事件が発生しました。現地治安部隊が実行犯2人を射殺し、拘束されていた人質は全員解放されましたが、日本人を含む多数の死傷者が発生しました。
(2)2010年12月、チュニジア中南部の地方都市シディブ・ジッドにおいて発生した若者1名の焼身自殺を契機とした市民デモは瞬く間に国内全土に拡大し、2011年1月、23年間独裁政治を行ってきたベン・アリ元大統領の国外脱出という結果に結実しました。チュニジアで始まったこの政変は、いわゆる「アラブの春」と呼ばれ、北アフリカを中心とする中東諸国を巻き込んだ民主化の大きな波を引き起こすこととなりました。
(3)現在のチュニジアでは、サラフィストと呼ばれる保守的なイスラム国家の建設を求める集団の活動が活発化しており、また、それらの動きに乗じて社会の混乱を企てようとする反社会的勢力の存在も認められ、2011年の政変の要因となった地域格差や高い失業率の問題も解決しておらず、新政権に対する国民の不満も高まっていることから、国内の政治状況と共に治安情勢も依然不安定な状態であり、それが治安状況にも一定の悪影響を与えています。
(4)政変後の地域の治安悪化や昨今のマリ情勢の混乱に乗じて、「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)」に所属するテロリスト・グループのチュニジア国内への侵入が確認されているほか、リビア内戦を通じて、多くの武器や犯罪資金源となる麻薬等がチュニジア国内に流入していると見られています。2013年8月に政府からテロ組織と指定されたイスラム過激派組織「アンサール・シャリーア」等イスラム武装勢力の活動が活発化しており、治安当局や政治家等を狙ったテロ事件が発生しています。今後、チュニジア国内でのソフトターゲットや外国人を狙ったテロ、誘拐等の発生に対して従来以上に警戒する必要があります。
(5)2013年2月、野党「民主愛国主義運動」のショクリ・ベライード党首が暗殺される事件が、また7月、野党「人民運動」のモハメド・ブラヒミ制憲国民議会議員がチュニス市郊外の自宅前で暗殺される事件が発生しました。これら2件の有力政治家の暗殺に対する国内の衝撃は大変大きく、全国規模のゼネストが行われるなど、国内の政治・治安状況の先行きは不透明な状態にあります。
(6)シリアにおいて日本人が殺害されるテロ事件をはじめ、ISIL(イラク・レバントのイスラム国)等のイスラム過激派組織又はこれらの主張に影響を受けているとみられる者によるテロが世界各地で発生していることを踏まえれば、日本人、日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険があります。このような情勢を十分に認識し、誘拐、脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、渡航情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2.地域情勢
(1)チュニス県チュニス市
 :「渡航の是非を検討してください。」
 2015年3月18日、首都チュニスにおいて、郊外にある国民議会議事堂を数人の武装集団が襲撃し、更に隣接するバルドー国立博物館を襲撃の上、複数の観光客を人質に立てこもる事件が発生しました。現地治安部隊が実行犯2人を射殺し、拘束されていた人質は全員解放されましたが、日本人を含む多数の死傷者が発生しました。
本件事案を踏まえ、チュニス県チュニス市の危険情報を「渡航の是非を検討してください」に引き上げます。同市への不要不急の渡航は控えてください。
(2)アルジェリア・リビア国境付近を含む南部砂漠地帯の一部
 :「渡航の延期をお勧めします」(継続)
 2013年8月29日、チュニジア大統領は、密輸武器の流入阻止等テロ対策のため、アルジェリア及びリビアとの国境地帯を含む南部地域一帯を軍事緩衝地帯に設定することを宣言しました。設定された軍事緩衝地帯は、テロリストや武器商人などが頻繁に往来する地域とみなされています。その範囲は、西はアルジェリア国境地域に位置するアル・マトローハ(Al-Matrouha)以南、東はリビアとの検問所が位置するラスジェディール(Ras Jedir)以南のそれぞれ国境隣接地域、そしてエル・ボルマ(El-Borma)とロルゾット(Lorzot)を結ぶ線より以南のタタウィン県全域となります。
 これらの地域への立ち入りは、管轄する県知事の許可が必要となります。また、右地域への出入りは、カンボート(Kambout)、アル・カモール(Al-Kamour)、アル・ジべイル(Al-Jbeil)、アル・マトローハ(Al-Matrouha)、あるいは、申請者が許可を得た際に指定される場所で検問を受ける必要があります。また、仮に許可を得た後でも、同地域においては当局の指示、命令に従う義務があり、従わなかった場合、治安当局は警告射撃なしで発砲することが許されています。この措置は、8月29日から1年間有効で、状況次第では延長可能とされています。
 ついては、同地域への渡航は、どのような理由であれ延期することをお勧めします。
(3)カスリン県
 :「渡航の延期をお勧めします」(継続)
 2013年7月、シャアンビ山で、チュニジア軍兵士が武装集団からの襲撃を受け、8人が殺害され、武器や弾薬、軍服が盗まれました。この山一帯の地域はAQIMと関係を有するとみられるテロリストグループが潜伏していると見られ,同年4月から治安当局による大規模な掃討作戦が展開されており、危険な状況が継続しています。
 ついては、同地域への渡航は、どのような理由であれ延期することをお勧めします。
(4)ジャンドゥーバ県、ケフ県、シディブ・ジッド県、ガフサ県及びドズール県・ケビリ県・タタウィン県・メドニン県の一部
 :「渡航の是非を検討してください。」(継続)
 これらの各県では、前政権下で地域格差が拡大したため、生活困窮者が多く、現在も高い失業率は改善されていません。社会基盤の整備も遅れており、ひとたび問題が発生すれば、治安維持機能が十分に働かず、問題が拡大する畏れがあります。行政に対する不満に基づく住民のゼネストや道路封鎖などの抗議活動も散発的に起きています。
 アルジェリア及びリビア国境付近では、AQIMと関係を有すると見られる武装集団と治安当局の間で銃撃戦が度々発生しており、特にチュニジア南部砂漠地帯がテロリストの移動拠点となっている可能性も否定できず、十分な注意が必要です。
 ア ジャンドゥーバ県フェルナナでは、治安当局による大規模な掃討作戦が展開され、武器や爆弾等も押収されています。
 イ 2013年10月23日、シディブ・ジッド県シディ・アリ・ベン・アウンにおいて、武装グループと国家警察隊との間で銃撃戦が発生し、国家警察隊6人、武装グループ2人が死亡した他、3人が重軽傷を負う事件が発生しました。この事件は、捜査対象になっていた民家を国家警察隊が捜索しようとしたところ、中にいた武装グループから攻撃を受け、多数の死傷者が出た模様です。政府は、当事件を受け、シディブ・ジッド県の事件現場周辺を軍事作戦地帯に設定しました。
 ウ ガフサ県メトラウイ市では、地元リン鉱石開発会社による雇用を巡り、部族間の激しい衝突が発生し、死傷者が出ています。
 エ メドニン県ベン・ゲルダンでは、リビアからの輸入品等の販売により生計を立てている住民が多いため、リビア国内の問題を理由に検問所が閉鎖される際に、政府に抗議するため道路封鎖等の住民による抗議活動が頻発しています。
 ついては、上記地域に渡航・滞在を予定されている方は、渡航の是非を含め自らの安全につき真剣に検討し、渡航する場合には、最新の治安情報を入手しつつ、周囲に警戒を払う等、十分な安全対策を講じてください。また、移動に際しては、現地情報に詳しい信頼できる人を同行させるなどし、特に、観光地以外の南部サハラ砂漠地域への立ち入りは極力控えて、チュニジアの規則に準じた行動を心掛けてください。
(5)チュニス県チュニス市を除く上記以外の地域
 :「十分注意してください。」
 ア これらの地域については、治安当局の警戒体制は機能していると言える一方で、治安状況は依然不安定です。2012年9月、米国国内で作成された映画が預言者ムハンマドを侮辱する内容だとして、サラフィスト集団等を中心とするデモが行われ、米国大使館やアメリカン・スクールが襲撃・放火される事件も発生しました。
 イ 2012年10月、マヌーバ県でサラフィスト集団による警察署襲撃事件が発生したほか、2013年1月には、チュニス郊外の観光地シディ・ブ・サイドでサラフィストによる犯行と見られる宗教的・文化的価値の高いイスラム神秘主義聖者霊廟への放火・全焼事件も発生しました。
 ウ 2013年10月17日、ベジャ県グブラートにおいてパトロール中の国家警察隊がテロリスト・グループに銃撃され、治安部隊側に死者2人、負傷者1人の被害が出ました。治安当局は、この事件を受け、同地域においてテロリスト掃討作戦を開始し、同作戦により、複数のテロリストが死亡、逮捕されました。これらのテロリストは「アンサール・シャリーア」に属しており、これまでのチュニス近郊(モルナギア)における武器摘発やラグレットでの車両爆弾テロ、また2件の政治家暗殺事件にも関与していたことが判明しています。また、テロリストが潜伏していた借家からは、大量の武器、弾薬が発見され、政府機関に対するテロや政治家の暗殺を計画していたことが判明しました。
 当事件及びシディブ・ジッド県シディ・アリ・ベン・アウン事件を受け、10月25日に軍事作戦地帯が設定されましたが、ベジャ県においては、掃討作戦が完了し、11月15日に大統領府より発出された公式文書では、軍事作戦地帯から除外されました。以降、大きな事件は発生しておらず、比較的治安は安定しています。
エ 2013年10月30日、スース県スース市のホテルに男が侵入し、警察やホテル警備員に取り囲まれたあとに逃走、自爆する事件が発生しました。また、同日、モナスティール県でもブルギバ初代大統領の霊廟を爆破しようとした男が現場で逮捕される爆破未遂事件も発生しました。
 ついては、上記地域に渡航・滞在を予定されている方は、治安情勢に関する最新情報の入手に努め、デモ等大勢の人が集まっている場所には近づかず、目立つ行動は避けると共に、周囲に警戒を払う等十分に注意してください。特に、夕方から夜間にかけては各種犯罪に遭遇する可能性が高くなりますので、夜間の不要不急の外出は極力避けるようにしてください。
 また、チュニジア内務省は、テロ実行可能な地下組織が存在しており今後もテロが発生する可能性が高いと警告していることから、不測の事態に巻き込まれることのないよう、テロの標的になりやすい政府機関、軍、警察等治安当局施設、大型商業施設等にはできるだけ近づかないなど、自らの安全確保や危険回避に努めてください。

4.滞在に当たっての注意
(1)渡航者全般向けの注意事項
 ア 夕方から夜間にかけての不要不急の外出は控えるようにしてください。
 イ チュニジア国内の移動に際しては、可能な限り現地事情に詳しいガイドを同行させ,必要により安全対策の専門家の同行を求めるなど十分な安全対策を講じてください。また、移動経路における周囲の状況の変化等にも十分注意してください。
 ウ 列車、バス等の公共機関や市場、ショッピングモール、繁華街等不特定多数の人が集まる場所では、騒じょう事件に巻き込まれないよう十分に注意するとともに、デモ等には極力近づかないようにしてください。
 エ 治安関係施設や政府関係施設で大勢の人が集まっている場合には、速やかにその場から立ち去ってください。
 オ ホテルを選択する場合には、安全対策が十分施されたホテルを利用し、ホテルから外出する際は十分注意を払うよう心掛けてください。
 カ 一般的に沿岸部に比べ内陸部は開発が進んでおらず、貧困率や失業率も高い傾向があります。危険情報のレベルに係わらず内陸部への渡航を予定されている方は注意が必要です。
 キ テロや誘拐等の事件に巻き込まれないよう、西欧諸国権益及び政府関連施設への立ち寄りは必要最小限にとどめるとともに、チュニジアが北東アフリカで活動する国際的テロ組織AQIMの影響を受ける地域であることを十分認識し、自らの安全に十分注意するよう心掛けてください。
(2)短期渡航者向けの追加注意事項
 ア 観光地においても、種々のトラブルが発生する可能性があるので、細心の警戒を払うよう心掛けてください。単独行動は避け、信頼できる現地旅行会社や観光ガイドを利用されることをお勧めします。
 イ 沿岸部周辺の観光地以外では、抗議活動が暴動や略奪等の犯罪行為に発展する畏れがあります。現地では可能な限り情報を収集し、危険な状況に巻き込まれる前に避難する等の安全対策を取ってください。
 ウ 民主化の動きに便乗する形で、各地でデモやストライキが予告無く発生する傾向にあります。デモ等に遭遇した場合は、速やかにその場から離れるようにしてください。
 エ 最近、首都チュニスの郊外電車内において、スリやひったくりの被害が多発しています。電車内では、手荷物の管理を厳重にするとともに、扉付近の乗車は極力避けて、車内内寄りに位置するよう心掛けてください。
(3)長期滞在者向けの追加注意事項
 ア 現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡等で必要ですので、到着後遅滞なく在チュニジア日本国大使館に「在留届」を提出してください。また、住所その他の届出事項の変更が生じたとき又はチュニジアを去る(一時的な旅行を除く)ときは、必ずその旨を届け出てください。なお、在留届は、在留届電子届出システム(ORRネット、http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。また、郵送、FAXによっても行うことができますので、在チュニジア日本国大使館まで送付してください。
 イ 在留届の提出義務のない3か月未満の短期滞在の方(海外旅行・出張者など)についても、現地での滞在予定を登録していただけるシステムとして、2014年7月1日より、外務省海外旅行登録(「たびレジ」)の運用を開始しています(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。登録者は、滞在先の最新の渡航情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざという時の緊急連絡などの受け取りが可能ですので、是非活用してください。
 イ 長期滞在される方は、食料や水その他必要な生活物資等の備蓄に努め、ガソリンのこまめな給油等も心掛けてください。また、貴重品の所在や旅券の有効期間等の確認を常時行ってください。
 ウ 万一、病気にかかったり、事故等に遭った場合、重症の際には国外への緊急移送が必要となる可能性もあるので、緊急移送サービスを含む十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをお勧めします。

5.隣国のアルジェリア、リビアに対しても別途それぞれ危険情報を発出していますので、併せ留意してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省関係課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2306
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3680
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp
             http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)

(現地大使館連絡先)
○在チュニジア日本国大使館
 住所:9 Rue Apollo XI,1082 Mahrajene-Tunis, Tunisie(B.P. 163, Cite Mahrajene 1082 Tunis)
 電話:(市外局番071)791-251,792-363、793-417
   国外からは(国番号216)71-791-251、71-792-363、71-793-417
 FAX:(市外局番071)786-625
   国外からは(国番号216)71-786-625
 ホームページ:http://www.tn.emb-japan.go.jp/jp/index.html